渡辺王将「責任感と緊張感」、藤井竜王「王将戦を常に意識」王将戦掛川対局前日会見

[ 2022年1月8日 18:43 ]

<王将戦第1局前日>記念写真に納まる(壇上左から)渡辺王将と藤井竜王(撮影・会津 智海)
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 渡辺明王将(37=名人、棋王の3冠)に藤井聡太竜王(19=王位、叡王、棋聖の4冠)が挑戦する第71期ALSOK杯王将戦7番勝負第1局(静岡県掛川市「掛川城二の丸茶室」)の前日会見が8日、市内で行われた。対局者の一問一答。

<渡辺王将の一問一答>

 ―対局室の印象
 「掛川対局に関してはこれまで、5局以上指してしている中で数少ない縁起のいい場所。いいイメージで臨めると思う」

 ―7番勝負の戦い方
 「藤井さんは非常に勢いがあって、昨年はタイトルも増やされた。当然ながら厳しい相手。藤井さんとのタイトル戦は昨年の棋聖戦以来だが、半年ほど空いた。その間に取り組んできたことを出せれば」

 ―過去2回の藤井竜王とのタイトル戦の違い
 「2日制で藤井さんと戦うのは初めてだが、それは全然自分のアドバンテージでは無い。どういうペース、流れで進むのかとかは明日やってみてなんとなく捉えて、2局目以降につながっていくような内容にしたい」

 ―藤井竜王のどんなところが厳しいか
 「昨年の棋聖戦はストレート負け。藤井さんはまだ10代で、これからも進化する。新しい技術もでてきている中で、若い人を迎え撃つのはなかなか大変」

 ―4冠対3冠の対戦となる今タイトルの位置づけ
 「複数冠のタイトルを持ち合ったタイトル戦が初めてというのは、言われてから気付いた。そういった点で非常に注目度が高い。そういう期待に応える将棋を指さないと行けないという責任感、緊張感はあります」

 <藤井竜王の一問一答>

 ―対局場の印象
 「掛川を訪れるのは今回が初めて。先ほど検分で天守も近くに見え、すごく落ち着いた良い雰囲気の対局場だと思いました」

 ―4冠対3冠による対局の意気込み
 「タイトルの数自体は意識しないけど、王将戦注目していただいているシリーズ。ふさわしい将棋にしたい。公式戦の対局は久しぶりで、持ち時間も8時間と長い。冬のタイトル戦も初めてです。気温や体調に気をつけながらやっていきたい」

 ―他のタイトル戦と王将戦の準備の違い
 「先月から今月にかけては公式戦がなかったので、王将戦を常に意識。王将戦に向けてある程度序盤の研究もしていました」

 ―渡辺王将について
 「渡辺王将と2日制で戦うのは今回初。対局を見ていてもタイムマネジメントが上手い印象で、特に2日制では封じ手のタイミングもある。そのあたりも対応しないといけない。さらに、序盤の定跡やその後の展開も含めて上手く流れをコントロールされている。そういうところは自分にはない力だと感じています」

 ―渡辺王将が掛川での勝率高いことについて
 「今初めてそれを伺ったんですけど、あまり嬉しくないことを聞いてしまいました(笑い)フラットな気持ちで対局に臨みたいです」

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2022年1月8日のニュース