藤岡弘、亡き父の失踪をテレビ初告白「許せない気持ち強かった」が… のちに父から電話「切ったこと後悔」

[ 2021年12月6日 13:46 ]

俳優の藤岡弘、
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 俳優の藤岡弘、(75)が6日放送のテレビ朝日「徹子の部屋」(月~金曜後1・00)に出演。幼い頃、父が失踪したことをテレビで初めて明かした。

 父・喜市さんは警察官で家伝の古武道・藤岡流を継承。母・美津子さんは旧武家のお嬢様という両親のもとに生まれた。「厳しい両親だったんですけど、母は優しい面もあって。父は厳しさを、母はケアしてくれて。感謝ですね」としみじみと語った。

 さらに「小6の時、父が出奔しまして。戦前、戦中、戦後と私が計り知れないことがあったんでしょうけど、いなくなって。母が大変苦労しまして。戦後いろいろあったんでしょうが、母は察してたような気もします。僕はちょっと許せないような気持ちがありましたね。許せない気持ちが強くて」と明かした。

 父の失踪後は「生活は大変でした、本当に。母があれほど頑張って、裁縫やお茶の先生やお花や着物の裁縫もやって、様々な形で私たちを育ててくれて。それはそれは苦労している背中を見てきたので。本当に母のすごさ、素晴らしさに感謝しています」とし、母が手作りした着物などは今も大事にとってあるという。「弱音を吐くこともなくて、芯が一本通っていた。凛とした姿勢は未だに鮮明に記憶に残っている。父のことを責めなかった。(失踪した理由を)私たちにはなぜか話さなかったんですが」と振り返った。

 その後、藤岡が東京で俳優修業していた時「なぜか私のところに父から電話が来たんですよ。どこで調べたのか。父と初めて話したんですが、許すことができなくて。会って話して渡したいものがあると、すまなかったと言われても、聞く耳を持たずに拒否した。自分の中では非常に悔やんでいる。やはり会っておけばよかった。何を渡したかったのかもわからなかった」と、今も会わなかったことを後悔しているという。

 電話があった数カ月後に父は亡くなり、「亡くなることを本人は知っていたんでしょうけど、僕はすぐ切っちゃったんです。いろんなことを聞けただろうけど、非常に申し訳なかったなと」。一方で「母の苦労してきた姿を見てきたんでね、だから僕の中で許すことができなかった」と複雑な思いだったことを明かした。

 母は103歳で死去。「前の日まで話をして、まさかという。あんなに元気だったのに。自分の着物は全部自分で縫ってたみたいです。子供を大事に育てなさいと。(最後の言葉は)子供が宝物だから、子供をちゃんと育てることに命をかけて大事にしなさいと言われました」といい、両親から受けた思いを4人の子供に注いでいる。

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2021年12月6日のニュース