五輪パラ強し ビッタビタの大賞候補に9語!流行語大賞 大谷関連も2語

[ 2021年11月5日 05:30 ]

東京五輪スケートボード女子ストリート金メダルの西矢椛(AP)
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 年末恒例の「2021ユーキャン新語・流行語大賞」(現代用語の基礎知識選)の候補30語が4日、発表された。選考委員会は「新型コロナウイルスと東京オリンピックで終始した1年だった」と評し、東京五輪・パラリンピック関係から9語を選出した。

 新競技スケートボード・ストリートを解説した瀬尻稜プロ(24)の独特な言い回し「ゴン攻め/ビッタビタ」や、日本史上最年少の五輪金メダルに輝いた西矢椛(14)の競技を実況したフジテレビの倉田大誠アナウンサー(39)の「13歳、真夏の大冒険」などが入った。新型コロナ関係は「自宅療養」など6語が選ばれた。

 新型コロナの感染が急拡大する中、開催を巡って国民の意見が分かれた五輪だが、終わってみれば心に残る言葉が数多く生まれていた。流行語大賞の選考委員を務める漫画家やくみつる氏(62)は、「五輪・パラが日本を盛り上げたので、自然とノミネートされる言葉は多くなった」と分析する。スケボーやボクシング、卓球など「脚光を浴びた競技が、言葉で再び注目されることは良いことだ」と話した。

 スポーツ界からは、米大リーグの大谷翔平投手(27)関連の言葉も候補入りした。本塁打46本を打ち、投手としても9勝を挙げた活躍から「リアル二刀流」「ショータイム」が入ったことに、やく氏は「日々の試合で、五輪とパラに負けない強烈なインパクトを与えてくれた」と納得の様子だ。

 一方、例年ノミネートされるお笑い関係の言葉はゼロ。やく氏によると「特筆するフレーズがなかった」という。日本のドラマなどテレビ界からの言葉もなかったが、ネット配信コンテンツで韓国の「イカゲーム」が入ったことに、やく氏は「時代の流れが表れたが、少し寂しい」と声のトーンを落とした。

 「Z世代」「ジェンダー平等」など、世相を反映した言葉が入ったが、政治関係の言葉はなかった。やく氏によると、岸田政権に関わる「新しい資本主義」や「3A」を提案したが賛同を得られず除外。五輪・パラリンピックの言葉に比べて「パンチが足らなかった」。政治の力が物足りない1年だったとも言えそうだ。流行語大賞は12月1日に発表される。

 ▼瀬尻稜プロ 今回のノミネート報告を受け、いつもの話し方で出た言葉が、まさかの流行語にノミネートされるなんて思ってもいなかったので驚いています。

 ▼入江聖奈(東京五輪ボクシング女子フェザー級金メダリスト)「カエル愛」がノミネートされたとお聞きしましたので、せんえつながらカエル好きの一員としてコメントさせていただきます。今年のオリンピックによって、私のカエル好きを報道していただけて、カエルという生き物の可愛さや奥深さを知っていただけたのかなと思います。

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