泉ピン子 橋田寿賀子さんの最期を看取る「私がお化粧をしてあげて、旅立ちました」

[ 2021年4月5日 17:31 ]

女優の泉ピン子
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 NHK「おしん」「春日局」やTBS「渡る世間は鬼ばかり」など名作テレビドラマを数多く手掛けた脚本家で劇作家の橋田寿賀子(はしだ・すがこ、本名・岩崎寿賀子=いわさき・すがこ)さんが4日午前9時13分、急性リンパ腫のため静岡県熱海市の自宅で死去した。95歳。韓国ソウル生まれ。最期は「橋田ファミリー」の女優・泉ピン子(73)が看取った。

 ピン子は5日、TBSを通じてコメントを発表。「昨日意識がなくなったとき、“ママ”って呼ぶ私の声が聞こえたのか、最後に目を見開いたんです。それが最後でした。クルーズ旅行に行くとき、お正月に着ていたお気に入りのドレスと、橋田文化財団を設立したときに作った松竹梅の思い出のドレスを着せて、私がお化粧をしてあげて、旅立ちました」と最後の様子を伝えた。

 ピン子によると、橋田さんは「悲しまなくていい。千の風になっているんだから。あなたの周りにいるから」が普段からの口癖だった。橋田さんが「でも、私が先に逝くとは限らないけど」と茶目っ気たっぷりで付け加えていたことを振り返り、ピン子は「ですから最後は“千の風になって”をかけて送りました」と、秋川雅史のヒット曲を流したという。

 「今の私があるのは橋田先生のおかげです。舞台もドラマもやらせてもらいました。ずいぶん喧嘩もしたし、泣いたこともあったけれど、橋田さんとご主人には本当の娘のようにかわいがっていただきました」と回想。「私も熱海で暮らすようになって、最後はずっとそばにいられたから熱海に越してきた意味があったと思います」と心境を明かした。

 橋田さんは、89年に死去した夫で元TBSプロデューサーの岩崎嘉一氏が肺腺がんを告知された頃から別荘地として知られる「熱海自然郷」で暮らしていた。

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