ネット人気が新たな指標に?TV番組の「読まれる化」進む 視聴率低迷のフジが先陣

[ 2017年12月30日 11:10 ]

「バイキング」MCの坂上忍(左)と「ワイドナショー」に出演する松本人志
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 フジテレビの名物バラエティー「とんねるずのみなさんのおかげでした」「めちゃ×2イケてるッ!」の終了発表に激震が走った2017年のテレビ界。スマートフォン、SNS普及の影響で、番組の内容が放送後すぐにネットに伝播する新時代が到来。テレビ番組の「読まれる化」が急速に進んでいる。視聴率だけでは測れない影響力をもつ番組も存在するようになった。

 かつて12年連続で視聴率3冠王を獲得したフジテレビだったが近年は数字が低迷。「笑っていいとも!」「SMAP×SMAP」に続く、2大番組の終了が注目を集めたが、「読まれるテレビ番組」の分野では先陣を切っている。

 「いいとも!」の後番組としてスタートした「バイキング」(月〜金曜前11・55)は視聴率低迷から早々に討論番組スタイルにシフトチェンジ。MCの坂上忍(50)をはじめ、出演陣の歯に衣着せぬ発言は毎日ネットニュース等で紹介され、多くのユーザーの目に留まっている。横並びの他局番組と比べ視聴率が突出しているわけではないが、1%台をマークしていた時期からはV字回復を果たし、29日に年末SP「バイキング・ザ・ゴールデン」として5時間特番が放送されるなど、局内での評価も高い。

 同局の「ワイドナショー」(日曜前10・00)も同様だ。ダウンタウンの松本人志(54)の発言が注目を集め、同時間帯のTBS「サンデー・ジャポン」(日曜前9・54)とともに番組内容はネットに広く拡散されている。

 ワイドショーだけでなくバラエティー番組でも「読まれる化」の傾向が顕著だ。トーク内容への関心が高い日本テレビ系「踊る!さんま御殿」(後7・56)、フジテレビ系「ダウンタウンなう」(金曜後9・55)、で飛び出した発言がネットの話題をさらうことは珍しくない。芸能人が私生活を明かすTBS「爆報!THE フライデー」(金曜後7・00)、同「名医のTHE太鼓判!」(月曜後7・00)などもネットで衆目を集めている。

 全国放送でなくてもネットニュース化されれば誰でも読むことができる。関西の人気番組で、「M―1グランプリ」の審査員・上沼恵美子(62)がMCを務める関西テレビ「快傑えみちゃんえる」(金曜後7・00)と読売テレビ「上沼・高田のクギズケ!」(日曜前11・40)や、マツコ・デラックス(45)ら出演陣の自由気ままさが人気のTOKYO MX「5時に夢中!」(月〜金曜後5・00)も注目度が高く、話題性が高い。視聴率だけでは測れない“ネット人気”がテレビ新時代の新指標となりそうだ。

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2017年12月30日のニュース