「ドクターX」最終回で最高視聴率、最高満足度 2つの理由

[ 2017年12月30日 14:15 ]

「ドクターX〜外科医・大門未知子〜」主演の米倉涼子
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 22日にラストを迎えた米倉涼子(42)主演のテレビ朝日系「ドクターX〜外科医・大門未知子〜」。最終回は平均視聴率25・3%と今年放送されたドラマで最高視聴率を記録し、昨年放送したシーズン4の最高(プロ野球日本シリーズ直後に放送された第3話の24・3%)も上回るなど、長寿シリーズでありながら全く衰えを知らない強さを見せた。

 データニュース社(東京)が行っているテレビ視聴アンケート「テレビウォッチャー」(対象2400人)でも、最終回は視聴者数が前週から約30%アップする最高値を記録、満足度も4・05(5段階評価、高満足度の基準は3・7以上)とこちらも全話中最高だった。最終回で視聴率や視聴者数、満足度まで最高を記録し、まさに有終の美を飾ることができたその理由は一体何だったのだろうか。

 理由の1つは最終回のエピソード“患者になった大門未知子”だ。これまでも、第3期の最終回では未知子の師匠でもある医師紹介所の所長・晶(岸部一徳)が倒れたり、第4期の最終回では未知子の仲間で麻酔科医の城之内(内田有紀)ががんであることが判明したりと、各期の最終回ではこの作品に欠かせないキーパーソの生死にかかわるエピソードを用意してきた。今回は主人公自らが生命の危機に立たされるという究極の展開を用意。最終回前のラストで大門が倒れ、次につなげたことで、大門がどうなってしまうのか?大門を救うのは一体誰なのか?と二重の“引き”をつくり、最終回はより見逃せないという視聴意欲を駆り立てた。

 2つ目の理由は“泣ける「ドクターX」”。その史上最大の危機“患者になった大門未知子”がこれまでにない“泣ける”展開だった。これまで圧倒的に強い女性として描かれてきた未知子だが、最終回には何としても病気を治してもらいたい晶から「あなたにはもっと生きていてほしい」と泣きながら説得され、未知子も涙を見せてしまうという新たな一面もみられた。また自らのオペのために想定しうる術式や手順を書き記したノートを用意し執刀医に託すという場面があり、これまで“失敗しなかった”理由が完璧な準備によるものだったということが判明する。

 これらのシーンはシリーズファンにとってはより感動的だったようで、視聴者からは「ドクターXで初めて泣いた」(68歳男性)、「こんなにウルウルした回は今までなかった。未知子と晶さんの絆が素敵だった」(52歳女性)など、これまでの爽快や痛快な展開だけではない、新たに“泣ける「ドクターX」”も示したことでさらに高い満足度へとつなげたようだ。

 「続編を作ってほしい」(34歳女性)、「続編が早く見たい」(66歳女性)など、まだまだ“つづき”を望む声が多く、視聴者のテンションは全く落ちていない。今回ここまでの展開をみせたことで次回作のハードルはかなり高くなった感は否めないが、新たな大門未知子への序章になるかもしれない。

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2017年12月30日のニュース