山崎努×樹木希林 61年文学座で出会い56年…夫婦役で初共演

[ 2017年10月10日 05:30 ]

映画「モリのいる場所」で初共演した山崎努と樹木希林
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 俳優の山崎努(80)と女優の樹木希林(74)が、映画「モリのいる場所」で初共演する。

 1961年に樹木が文学座に入った当時、山崎が先輩として所属していたが、共演の機会はなかった。それから56年が経過し、日本を代表する名優2人の顔合わせが実現した。

 演じるのは、大正から昭和にかけて活躍した画家の熊谷守一と妻・秀子。晩年のある一日を通じて夫婦愛などを描く。風貌や言動から「画壇の仙人」の異名を持ち、晩年はほとんど外出せず自宅の庭で動植物を観察し続けた伝説の画家に山崎が興味を持ち、12年に出演した映画「キツツキと雨」の沖田修一監督に企画を相談して製作が決定した。

 7月に撮影を行い、山崎は樹木について「特別優れた才能は知っていたが、予想以上、はるかに素晴らしい女性俳優だった。小さな野花を摘み、全身を弾ませて祝福するようにモリカズに投げる演技は圧巻で、見ていて胸が熱くなった」と称賛。ユニークな人柄にも引かれたようで「僕はこれまでの人生でこんな個性に出会ったことがない」と感心した。

 一方の樹木は、文学座時代を振り返り「光の中でオーラが歩いているようで、まともに顔など見られませんでした。あれから半世紀以上、まさか山崎さんと仕事ができるなんて思いもしませんでした」と感激。夫婦を演じ「役者として山崎さんは、常につつましく謙虚で何より心が柔らかい。私は普通の妻のように生活できました」と喜んだ。来年公開。

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