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「この世界の片隅に」ヒットの芽は前作から…受け継がれた映画館、ファンとの絆

昨年9月、「この世界の片隅に」完成披露試写会で舞台あいさつを行う(左から)片渕監督、のん、原作者のこうの史代さん
Photo By スポニチ

 アニメ映画「この世界の片隅に」が大ヒット中だ。昨年11月の公開以降、SNSを中心に評判が広がり、上映館数は当初の63館から200館以上に拡大。興収17億円、動員130万人を突破した。海外でも3月3日のメキシコを皮切りに、米、仏、英など世界23の国と地域での上映が決定している。

 この映画の勢いを生み出した要因は、片渕須直監督(56)の前作にまでさかのぼる。09年公開の「マイマイ新子と千年の魔法」は、あまり宣伝されずに公開され3週間で上映が終了してしまったが、作品に感動した観客が続映を願う署名活動をネット上で実施。この声を受けて、各地の映画館が上映を継続した。片渕監督はそんな観客や映画館に感謝してたびたび劇場に足を運び「200回近く舞台あいさつをした」と振り返る。

 「この世界…」は製作資金の調達が難航し、パイロット版製作費用を集めるため、インターネットで小口出資を募る「クラウドファンディング」を実施。15年3月に開始すると、目標だった2000万円はたった8日で達成し、最終的に5月末の終了時点で3374人から計3912万1920円が集まった。

 片渕監督は「前作の舞台あいさつをする中で知り合いになった多くのお客さんが、今回のクラウドファンディングで支援してくれたと思う。お客さんと直接対面することは、信用、信頼してもらうということでもあり、それがクラウドファンディングで可視化された」と説明。「この映画が見たい」というファンの熱い思いが形になったことで、映画館も反応。“応援文”をホームページに掲載して作品を後押しする映画館も現れ、「前作の時のつながりで“こいつの映画ならかけてやるか”という映画館もあって、すごく応援してくれている」と感謝する。「この世界…」でも既に50回以上舞台あいさつを行っており、「熱い映画館がまたお客さんを呼んで、僕らはそういう映画館のために、少しでもお客さんが入ればいいなと思って舞台あいさつに行くんです。僕らと映画館とお客さんが渾然一体となって一つの夢を見ている。そういう感じです」と大ヒットの現状を語った。

 片渕監督は東京映画記者会(スポーツニッポン新聞社など在京スポーツ7紙の映画記者で構成)が選ぶ第59回ブルーリボン賞(16年度)で、アニメーション監督で初めて監督賞を受賞。8日に行われる授賞式で語る喜びの声にも注目が集まる。(記者コラム)

[ 2017年2月3日 10:05 ]

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