羽生善治三冠“自分”登場に複雑?「ちょっと気恥ずかしい」

[ 2016年11月19日 13:23 ]

映画「聖の青春」初日舞台あいさつで登壇する(左から)羽生善治三冠、松山ケンイチ、東出昌大

 将棋の羽生善治三冠(46)が19日、都内の映画館で行われた俳優の松山ケンイチ(31)が主演する映画「聖の青春」(監督森義隆)の初日舞台あいさつに駆けつけた。羽生三冠のライバルといわれながらも、1998年に29歳でぼうこうがんのため亡くなった天才棋士・村山聖さんの生涯をつづったノンフィクション小説が原作。松山が村山さんを演じ、俳優の東出昌大(28)が羽生三冠を演じた。

 羽生三冠は「村山さんという存在をこの映画を通じて、知ってもらえたら非常に嬉しく思っています。作品に関わられた方にこの場を借りて、御礼申し上げます。ありがとうございました」と感謝。作品については「最初に監督にお会いして、リアリティーを大事にされたいということを聞いていた。映画を見て、リアリティーと臨場感を大切に作られたことをヒシヒシと感じました。この作品を通じて、村山さんの姿を見ることができて嬉しかった」と“村山さんとの再会”を喜んだ。

 「モノマネであってはダメ」と役に挑んだという東出が自分自身を演じたことについて「自分が出てくるのは、ちょっと気恥ずかしい。普通はこういう作品の場合ですと、死んでから見ると思うのですが、生きて作品を見られたのは幸運だと思わないといけないのかな」と複雑な心境を明かし、笑わせた。

 イベントでは、役作りのため、将棋道場に通って対局シーンの撮影に挑んだ松山と東出に対し、羽生三冠から初段の免状が特別に送られた。松山は「自分がこれをいただけたのは将棋という素晴らしい、美しい世界、美しい姿を支えている棋士の方々からこうしていただけたことは光栄です。自分の生き方をもうちょっと頑張れ!という戒めとしていただけたんじゃないかと思う。本当にありがとうございます」と免状を掲げていた。

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2016年11月19日のニュース