トレエン斎藤、17歳で母が死去 戸惑った父との距離感と送られてきた5万円

[ 2016年9月10日 13:24 ]

「トレンディエンジェル」の斎藤司

 お笑いコンビ「トレンディエンジェル」の斎藤司(37)が10日放送のTBS系「サタデープラス」(土曜前8・00)にVTR出演。ブレークまでの道のりや、父子家庭での苦労話を語った。

 15年の「M―1グランプリ」優勝で大ブレークしたトレンディエンジェル。斎藤は現在、CM契約数9本と売れっ子芸人の仲間入りを果たした。月収は「先月は300万円」と話したが「芸歴12年でいままで毎日0円だったので」と続けると、相棒・たかし(30)に「0円ってことはないですね…」とツッコまれていた。

 番組ではトレンディエンジェルの一日に密着。午前10時の劇場公演から始まり、新宿と大宮での公演のため、電車で往復移動を繰り返すなど一日に7回のステージをこなした。その後もネタ合わせをして仕事終了は深夜0時ごろ。多忙な日々を過ごすが、斎藤は忙しい芸人生活が夢だったといい、「ここを夢見てやってきたので」と充実した表情を見せた。

 斎藤は過去の苦労話についても触れ、17歳のころに母・典子さんをがんで亡くし、父子家庭になったと明かす。「母親っ子」だったといい「しかってくれたし、同じ目線に立ってくれようとした母親でした。デリケートな思春期でもグイグイ入ってくるような、友達のような存在でした」と母への思いを語った。人見知りだった斎藤は、高校で友達づくりに失敗。話す相手が周囲におらず「ふさぎこみましたね。友達もいなかったので。父親にもあまり話すこともなく…」と悲しい青春時代を振り返った。

 父子家庭になった後は、父との距離感に戸惑ったという。「一方的に態度でいじけていた感じでした」といい、父・隆さんは「たぶん母親がいれば愚痴とかね。いろんなことが言えたと思うのですが、僕には言えなかった。そこは苦労したでしょうね。(私は)力になれなかったと思います」と、当時の斎藤の気持ちを代弁した。

 父・隆さんとの溝は埋まらないまま、斎藤は家を出て、大学卒業後に社会人生活を経て芸人となる。だが、全く売れない日々が続いた。そんなある日、隆さんから現金5万円が入った書留と手紙が届く。手紙には「司へ 自分で決めた道だ 頑張れよ 父より」つづられていた。斎藤は「申し訳なかったです。親に迷惑を掛けないで芸人になるというのがあったのですが。社会人なのに…」と父に迷惑を掛けてしまった辛い思いを口にした。

 父・隆さんの温かなサポートもあり、斎藤は15年の「M―1グランプリ」に優勝。隆さんは「素直に嬉しいですよ。こんなに活躍できたとは思いませんでした」と息子の活躍を喜び、斎藤も「親孝行になって喜んでくれていたら嬉しいですよね」と喜んだ。

 番組の企画を通じて斎藤は32万円の高級マッサージチェアを隆さんにプレゼント。「親孝行とは程遠いですけど、こういう機会があって(プレゼントを)買うことができてよかった」とほほえんだ。

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2016年9月10日のニュース