砂川啓介 妻・大山のぶ代認知症公表で「とっても楽になった」

[ 2015年10月26日 14:36 ]

著書「娘になった妻、のぶ代へ 大山のぶ代『認知症』介護日記」出版記念会見に出席した砂川啓介
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 認知症を公表した声優の大山のぶ代(82)の夫で俳優の砂川啓介(78)が26日、都内で壮絶な介護生活をつづった「娘になった妻、のぶ代へ大山のぶ代『認知症』介護日記」(双葉社)の出版記念会見を行った。

 公表したことで「とっても楽になった。覚悟ができたというか、できるだけ側にいてやろうという気になれた」と清々しく語った。著書では、発症後は姿を見せていない大山の写真と、2700日に及ぶ介護日記を初公開。徘徊(はいかい)、幻想、排せつなどキレイごとではない老老介護の実態と、40年間セックスレスだった夫妻に生まれた絆を赤裸々につづっている。

 5月のラジオで大山の認知症を公表後、多くの反響があり、出版の話が持ちかけられ、「最初は躊躇した」という砂川。「書く段階になると自分で表現しないといけないので、返って反感を買うのでは(とも思った)。ただ書きためていたものをまとめた。覚悟を決めて、あることを書いてしまおうと。出すからには包み隠さず、出したほうがいいと思った」と赤裸々に書きつづった。

 公表された夫婦の写真はことし8月に自宅で撮影。「出来上がりを見るまで(公表を)決めかねていた」という写真を見せながら「恥ずかしい」と照れ笑いを浮かべながらも「意外にも明るく撮れていたので。本人も一生懸命気を遣っていた。職業病ですかね。いざ写真を撮るなるとニコッと笑って、ポーズを撮っていた。これだとどっちが認知症だかわからない」と笑顔を浮かべた。

 大山の反応は「ない」というが、「本を見せても(最初は)へ~って感じだったが、翌日、彼女の部屋にいったら側においてあった。マネージャーが昨日、読んでいたと。見ていたみたい」と静かに反応を示している様子。病気の公表後、状況は変わり、大山も変化しているという。「すごく物分かりがよくなって、大変助かっている。笑顔が多くなりました。僕も一生懸命笑わせようとはしている。子どもをあやすというか、同じことを何度やってもわらうというのはありますね。笑顔が増えました」と話した。

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2015年10月26日のニュース