なお美さん、余命知らず…最後の2日は鎧塚氏と「夫婦らしい時間」

[ 2015年10月2日 05:30 ]

川島なお美さんの遺影が飾られた祭壇には、川島さんの愛したワインなどが飾られた

 9月24日に胆管がんのため54歳の若さで亡くなった女優の川島なお美(かわしま・なおみ、本名鎧塚なお美=よろいづか・なおみ)さんの通夜が1日、東京都港区の青山葬儀場で営まれた。俳優仲間ら約1500人のほか、一般ファン約800人が参列。会見した夫でパティシエの鎧塚俊彦氏(49)は「本人は余命を知らなかった」と明かした。2日午前11時からの同所での葬儀・告別式では女優倍賞千恵子(74)らが弔辞を読み上げる。

 最期まで仕事復帰を目指していた川島さん。鎧塚氏は涙をこらえながら、愛妻について「私は女房の余命宣告を受けていましたが、女房は余命宣告は一度も聞いていません」と語った。

 13年8月に胆管がんが見つかり、昨年1月に手術。昨年7月にがんが再発した。この時に抗がん剤治療を担当医から勧められたが、川島さんが同席していない時に医師から「1年以上持つことはない」と言われたという。

 「女房には余命を伝えなかったし、女房も知ろうとしなかった」。そのうえで治療法について話し合い、抗がん剤による副作用で舞台に立てなくなる可能性があるため、民間療法を選んだ。「抗がん剤を使わなかったのは女優としての美学で、後悔はしていないと思う」と振り返った。

 先月16日まで舞台を務め、翌日に体調を崩して降板が決まると、川島さんは悔し涙を流していたという。帰京してすぐに入院したが「2、3日が峠と言われました。そこを乗り越え、2日ほどでも2人で夫婦らしい時間が送れたのがとても楽しかった」と、最後に過ごした時間を語った。

 祭壇は白を基調とした花の中にワインレッドの花が曲線状に飾られたもの。鎧塚氏は「世間でセレブというイメージがあったこと、女優であることを表現した」と説明。川島さんの生まれた1960年物のロマネ・コンティ、シャトー・マルゴー、ラ・ターシュも供え、棺には愛犬の服、最後の舞台の衣装などを入れた。遺影は友人で漫画家のさかもと未明さん(49)が2~3カ月前に撮影し、本人のお気に入りだった。

 戒名は「秋想院彩優美俊大姉(しゅうそういんさいゆうみしゅんだいし)」。なお美の「美」と、鎧塚氏の名前の「俊」、女優の「優」が入っている。鎧塚氏は「とても気に入っています」と話した。

 ▽主な参列者 山田邦子、神田うの、山田まりや、安藤和津、北原照久、清水よし子、橋本志穂、坂井宏行、南野陽子、永井大、薬丸裕英、横田滋・早紀江夫妻、川崎麻世、秋元康、中島美嘉、向井亜紀、松嶋菜々子、古谷一行、小沢真珠、HIRO(安田大サーカス)、吉田羊、高島礼子、荒川静香、城田優、市川右近、千住明、せんだみつお、石田純一、つまみ枝豆・江口ともみ夫妻、中井美穂、黒田アーサー、久本雅美、青木さやか、勝間和代、吉井怜、さかもと未明、ジェリー藤尾、三田佳子、平尾昌晃、中島史恵、渡辺めぐみ、三波豊和(敬称略、順不同)

続きを表示

この記事のフォト

2015年10月2日のニュース