ASKA被告 姑息に“陰性偽装”夫人のチェックかいくぐって…

[ 2014年8月29日 05:49 ]

ASKA被告

 初公判で起訴内容を認め、違法薬物の使用実態を明かしたASKA被告。使用を疑う家族の前で毎週、検査キットを用いて薬物検査を受け、直後に再び使用する姑息(こそく)な手法を繰り返していたことが、この日の公判で判明した。最終意見陳述では「覚せい剤を使っていたのに、別の薬を使っていたことにしよう、そう自分に言い聞かせていた」と述べ、ファンらに謝罪した。

 弁護側の被告人質問で、ASKA被告は昨年5月以降、洋子夫人が立ち会い、毎週、専用のキットを用いた尿検査で覚せい剤使用の有無をチェックしていたと説明。その前月に、ASKA被告が覚せい剤を使用する様子が映ったCD―ROMが自宅に届き、洋子夫人が疑念を持ったためだ。検査キットを使った理由について「家族を安心させるため」と述べた。

 それでも、検査直後にまた覚せい剤を使用。検察側の質問では、直後に使った理由について「一回(覚せい剤を)使うと5日から1週間は(陽性)反応が出てしまうので、(検査後)すぐに使えば反応が出ないと思った」と述べ、洋子夫人のチェックをかいくぐり繰り返し使用していたことを明かした。

 今年4月以降は週2回検査をすることになったため陽性反応が出た。家族には「使っていない」と強弁したという。

 警視庁が逮捕に動く大きな決め手となったのが、洋子夫人の証言だった。関係者によると、自宅で異常な言動を繰り返す夫を心配し、更生を考えてCHAGEに相談。これを伝え聞いた関係者が警視庁に話したとみられている。

 ASKA被告は終始ぼそぼそとした低い声で、使用の実態を説明。弁護側の質問では、覚せい剤について「とても恐ろしいものだと思います。1回2回3回と(使用がやめられずに)進んでいくからです」との認識を明かした。

 それでも断つことができなかった理由について、植村裁判官から「我慢ができないものか」と聞かれると、「使用した一日後に倦怠(けんたい)感がやってきて、体が動かないくらい眠くなってしまう。そうならないよう次のを使ってしまうことがありました」と振り返った。「なくなれば諦められますが、所持したものがあったので…」とも述べ、家族を欺きながらも覚せい剤から抜け出せなかった状況を明らかにした。

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