倉本聡さん 被災者思い「福島」が舞台の新作劇書き下ろし 

[ 2013年6月8日 15:39 ]

 脚本家倉本聡さん(78)が率いる劇団「富良野GROUP」が8月10~12日の3日間、北海道富良野市の富良野演劇工場で、新作劇「夜想曲―ノクターン」を上演する。福島県南相馬市が舞台で、倉本さんが東日本大震災の被災地で取材を重ね、被災者への思いを込めて書き下ろした。

 2人の娘を津波で失った男性が避難区域の海辺の家に忍び込み、同じように父親を津波で亡くした彫刻家の女性と出会うストーリー。互いの体験の語り合いを通じ、被災者のぶつけようのない怒りと心の葛藤を描いた。劇には南相馬市在住の詩人若松丈太郎さん(77)が1980年代に詠んだ詩を織り交ぜた。

 震災の記憶を薄れさせてはいけないという倉本さんの願いが込められている。上演時間は約1時間半。全席指定席で料金は大人3500円、高校生以下1500円。

 倉本さんが演技指導する様子を見たいとのファンの要望に応え、7月16日~8月9日の午後7~9時に舞台稽古が有料で一般公開される。問い合わせは富良野演劇工場、電話0167(39)0333。

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