“岡本太郎さんの一生”松尾スズキでドラマ化

[ 2010年12月6日 06:00 ]

生涯が初めてドラマ化することになった岡本太郎さん。写真提供:岡本太郎記念館

 1970年の大阪万博のシンボル「太陽の塔」の作者として知られる芸術家、故岡本太郎さんの生涯が初めてドラマ化される。誕生日にあたる来年2月26日にスタートするNHK「TAROの塔」(土曜後9・00)で、「太陽の塔」制作秘話のほか、奇才をめぐる人間模様が描かれる。松尾スズキ(47)が岡本さんを、常盤貴子(38)が生涯のパートナーとして支えた故岡本敏子さんを演じる。

 1980年代に「芸術は爆発だ!」と手を広げ、目をむいて叫んだCMで強烈なインパクトを残した岡本さん。当時の子どもたちにまでモノマネがはやり、世界的な芸術家でありながらお茶の間の人気者になった。
 一方で前衛芸術の挑戦者として、既成の価値観との戦いを掲げ、奇抜で個性的な作品を作り続けて「日本のピカソ」とも評された。
 「TAROの塔」では、多くの人を驚かせた異形のオブジェ「太陽の塔」ができるまでの日々のほか、そんな天才と周囲の人々との関わりもみどころ。
 ノーベル文学賞作家の川端康成氏が「聖家族」と呼んだ芸術一家の生まれで、父親は「現代漫画の父」と呼ばれた岡本一平さん、母親は小説家の岡本かの子さん。芸術を求めていく岡本家の姿勢と、秘書として創作活動を支え、パートナーだったものの結婚はせず、戸籍上の養女となった敏子さんとの物語も展開していく。
 松下奈緒(25)が向井理(28)演じる漫画家の夫を支える妻を好演した今年前期の連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」がヒット。「ゲゲゲの~」が今年の流行語大賞に選ばれており、松尾・常盤のコンビも注目されそうだ。
 松尾は作家、演出家のほかに俳優としても活躍しているが、ドラマの主演は初。「芸術は爆発だ!」のセリフも予定されており、「岡本太郎は常に“闘え”と言ってきた人。太郎が太陽の塔を作った心意気に共鳴している」と意欲満々。常盤は「松尾さんとともに、エネルギッシュで、ワクワク楽しい、ベラボーなドラマを作っていけることが今から本当に楽しみです」と話している。

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2010年12月6日のニュース