「夢のよう…」伝説の日大三OBが再タッグ!元ヤクルト・近藤一樹氏が同級生のオファーで高校生指導

[ 2024年2月29日 20:40 ]

立正大学付属立正高校を指導した近藤一樹氏(右)と同校の内田和也監督
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 元オリックス、ヤクルトなどで活躍した近藤一樹氏(40)が29日、東京の立正大学付属立正高校で野球指導を行った。

 近藤氏は今年度の学生野球資格回復制度の研修会を受講し、先日、国内の高校、大学での指導が可能となったばかり。そのタイミングで、即座にオファーを出したのが同校の内田和也監督だった。2人は2001年のドラフト会議で日大三からプロに4選手を輩出した伝説の世代で、内田監督もかつてはヤクルト、西武に在籍。今回は同級生の近藤氏に投手陣を中心とした指導をお願いしたもので、晴れて“再タッグ”が実現した。

 近藤氏は投手陣を中心とした17人の選手に対して、練習を始める前に「きょうは皆さんのフォームをいじるつもりはありません」と話し、可動域を広げるストレッチや、キャッチボールの基本からじっくり指導。プロで学んだストレッチなどの練習方法を目の前で実践しながら、丁寧に教えた。

 うまくできない選手に対しても同氏は「できないことを恥じることはないよ。伸びしろがあるということ。1日では良くならないので、続けてやってください」と寄り添った。ヤクルト時代の18年には最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得した同氏の話を聞き逃さないように、選手たちは集中して聞き入った。

 高校生指導の第一歩目を終えた近藤氏は「普段動かさないパーツを動かしたので、しんどそうな顔をしていますけど、1球1球投げるという労力を考えると、それぐらい動かさなければ、自分の思い通りの球は投げられないというのは実感できたと思います」と股関節の可動域などがいかに大事かを説明し、選手と接することができた機会を喜んだ。

 今後についても「1回だけ来て、1回で上手になることはなかなかない。(自分が指導に来ることで)それを続けてくれる習慣にもなると思うので、定期的に見られるチャンスがあれば見たい」と継続して指導する意向を見せた。

 プロでは4年連続で手術を受けるなど、ケガに悩まされた野球人生でもあったが、その後復活してタイトルを獲得するまでに至った経験は宝だ。内田監督は「引退したら、絶対に来させようと思っていました。ケガのしんどさや、投げることの喜びも知っている人は少ない。生徒たちにヒントを与えてくれたらうれしい」と話し、近藤氏が指導する背中を見た同監督は「夢ですよね。夢のような光景」と気の置けないかつての仲間と同じグラウンドで指導できる喜びを、しみじみとかみ締めていた。

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