「熱男」松田宣浩氏 スポニチ評論家に 「ナイスバッティング、ナイスピッチングだけではない部分伝える」

[ 2023年12月29日 06:00 ]

スポニチ西部総局を訪れ特製名刺を手に熱男ポーズを決める松田氏(撮影・岡田 丈靖)

 2023年限りで現役引退した元巨人、ソフトバンクの松田宣浩氏(40)が、24年からスポーツニッポン新聞社の野球評論家に就任する。2月1日の春季キャンプからの本格始動を前に所信を表明。18年間のプロ野球人生を生かし、独特の視点からプロ野球を解説していくと誓った。また、代名詞となった「熱男」の言葉と一緒に第2のステップへと進んでいく決意も明かした。

 野球人生が終わって、これまでやってきたことを皆さんに伝える。幸いたくさん、お仕事もいただいています。18年間、プロ野球選手をやってきたからこそ、いろいろな人が体験を聞きたいと思ってもらえるからだろうし、ただただ、一生懸命野球をしてきて良かったなと思います。

 プロ野球を外から見るとよく、あの中で野球をやっていたんだとギャップを感じます。ホームランは301本、ゴールデングラブ賞も8回獲れた。いざ、離れてみるとプロ野球選手の凄さを感じます。夢のようでした。

 解説では聞いている人、見ている人が分かりやすかったり、楽しかったり、そういうことを伝えたいです。現役時代は独特な感性でやってきました。人とは違うじゃないですけど、自分らしくナイスバッティング、ナイスピッチングだけではない部分を探して伝えられたらと思います。

 18年前の野球も知っていて、今年まで現役だったほやほやという目でも見ることができるのは自分の持ち味。フラットに見て自分の思ったことが言えたらいいですね。23年が良くても解説するのは24年シーズン。2月1日から日本シリーズが終わるまで、誰が活躍できたか、前評判を覆したかというところを見ていけたらいい。

 スポニチは(地元紙と違い)常にホークスが1面じゃなくて、ビッグプレー、ビッグニュースの時には1面にしていただいた思い出があります。だから僕は「スポニチに載ったら男や」と思ってやっていました。「1面に載ったる」という思いではやってきました。ただ、必ず、結果出しても1面に載るわけではない。この活躍で2面なの?ということもありました(笑い)。

 今後は野球だけではなく、スポーツ選手だったのでスポーツ全般、いろんなことにチャレンジしてみたいというのも新たな目標。これまではプロ野球選手だったけどユニホームを脱ぎ、チームに所属することもないので勉強をする時間はつくることができました。

 「熱男」という言葉に15年(※注1)に出合えて、プレーヤーとしても良かったけど、引退して2カ月、この言葉を楽しみにしてくれている人がたくさんいると気づきました。これから野球教室を開いても現役の選手ではないけど「熱男が来た」と思ってもらえる。いい思い出をつくってもらえる時間にできればいい。「熱男」とともに第2のステップへと進んでいきます。(本紙評論家)

※注1=2015年のソフトバンク球団スローガンが「熱男(アツオ)」。工藤監督1年目だったチームは59年ぶりに90勝を挙げ、2年連続リーグ優勝、日本一を達成。験を担ぐ形で16年も「熱男2016」が採用された。

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