大野豊氏 若月は捕手目線での決勝打 競り合いに強いチームが持ち味を発揮した

[ 2023年10月21日 05:40 ]

パCSファイナルS第3戦   オリックス2ー0ロッテ ( 2023年10月20日    京セラD )

<オ・ロ(3)>平野(右)と握手を交わす若月(撮影・後藤 正志)
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 【大野豊 視点】捕手目線で若月が決勝打を放った。8回2死三塁で外角へのフォークを捉え、三遊間を破った。直前の5球目も同じ球だった。食らいついてファウルにし、フォークが続くことも想定し、バットを振り切った。2回と6回の安打でヒットゾーンに打球を持っていくイメージもできていた。気持ちと結果が一致した一打だった。

 守っても若月は5投手をリードし、零封リレーを成立させた。5回1死二、三塁のピンチには杉本の好捕にも助けられ、東が踏ん張り、6回からの継投もはまった。ブルペンデーで必死の継投を見せたロッテに負けじと、オリックスもブルペンの層の厚さを見せつけた格好だ。

 初回、そして2回と満塁のチャンスを逃し、7回まではロッテのペースで試合は進んだが、競り合いに強いオリックスの持ち味が発揮された。苦しい展開でも簡単には負けない。終わってみれば勝っている。オリックスとしては理想的な形で日本シリーズに王手をかけた。

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