赤星憲広氏 CSでもMVP級に光った坂本の好リード 3連勝はペナントレース同様の戦いができたから

[ 2023年10月21日 05:15 ]

セCSファイナルS第3戦   阪神4ー2広島 ( 2023年10月20日    甲子園 )

<神・広(3)>勝利し岡田監督(右)とハイタッチする坂本(撮影・島崎忠彦)
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 【赤星憲広 視点】3試合全てで捕手・坂本のリードが光った。広島を初戦から1点、1点、そして2点に抑えた。投手陣がいいのはもちろん、坂本の存在があってこそだ。CSの独特の雰囲気にも冷静だった。

 好調の小園を迎えた3回2死一、二塁。全5球全て外角球で三ゴロに仕留めた。初回は5球のうち3度で内角を突いた。第2戦でも徹底的に内角を攻めた。強く意識付けをしておいて、3回は一転して1球も投げずに打ち取った。村上、伊藤将、大竹の先発3人はいずれも本調子ではなかった。崩れさせず、立て直させて、試合をつくった。

 打撃でも決勝打を含む2本の適時打。正捕手の梅野が8月に左手首に死球を受けて骨折離脱した後、さらにチームを加速させるような働きを見せ、CSでも“MVP級”の活躍だ。

 3連勝はペナントレース同様の戦いをしたのが勝因だろう。3試合すべて先制点を奪われ、すぐに追いつき、終盤に突き放した。打線も爆発したわけではない。4、6、7回の得点にはすべて四球が絡み、つないだ。守備でも木浪が初回先頭の菊池の遊直、中野が8回1死一塁での代打・末包の二直を好捕した。三塁線を抜かれた打球で打者走者・上本を二塁に進めなかったノイジーの守備も効いた。投打守すべてで普段通りの野球だった。

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