野村謙二郎氏 内角突いた広島・野村の勇気 若い打者の多い阪神は受けの姿勢になった

[ 2023年7月7日 06:31 ]

セ・リーグ   広島4-0阪神 ( 2023年7月6日    マツダ )

<広・神>6回表を終え、ベンチに戻る野村(右)(撮影・岸 良祐)
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 【野村謙二郎 視点】広島はいいところがたくさん出た試合だ。

 野村は持ち味を存分に発揮した。左打者にはカットボール、右打者にはツーシーム。150キロに迫るような球速がなくても、しっかり打者の内角を突いた。勇気を持って攻めたから、阪神の各打者は、自分ではいいスイングをしたつもりでも、少しずつ芯を外された。こうなると打者心理は迷う。次は曲げてくるのか、突っ込んでくるのか。若い打者が多いこともあって打席の中で考えて、受けの姿勢になっていた。

 無四死球が物語るように制球も良かった。2試合続けて6回零封。前回が74球なら、今回は81球。たとえ無失点に抑えていても、もう1イニング…と欲張らない。ちょうど必勝継投のブルペン陣に登板間隔が空いていたこともあって、ベンチのプランも明確だった。

 攻撃では8回の4点目が取り方が素晴らしく、会心の試合運びで首位の阪神に勝ち越した。大きな自信にしていい。 (本紙評論家)

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