ロッテ・吉井監督流「喝」効果だ10点大勝 前夜ミーティングで「優し~く」気持ちの緩み指摘

[ 2023年7月2日 05:30 ]

パ・リーグ   ロッテ10―2楽天 ( 2023年7月1日    ZOZOマリン )

<ロ・楽>4回2死一、二塁から岡の左越え3ランに笑顔の吉井監督(撮影・長久保 豊)
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 横浜ではDeNAのバウアーが怒りを爆発させたが、ZOZOマリンにも怒った人物がいた。ロッテ・吉井監督だった。就任から初めての「喝」は、競り負けて3連敗を喫した前日の試合後だった。

 「環境に慣れてきて緩慢とまでは言わないけど、少し緩んできたところだった。優し~く“喝”を入れました」

 普段は朗らかで関西人らしくユーモアたっぷりだが、前夜は25歳以下の若手野手を集めて急きょミーティングを開催。気持ちの緩みを指摘した。首位を3・5ゲーム差で追う中で「開幕した頃を思い出してハッスルプレーをしよう」と初心に戻るよう呼びかけた。具体的には守備に就く勢いが「ベテランよりも遅い」と感じたこと。外野フライでバットを持ったまま走ったり、試合直前にベンチ前に整列せず準備をしている選手がいたことなどだった。

 「隙が出てくるのでちゃんとやりましょうと。チャレンジャーなので大ベテランみたいなプレーをしてはいけない」。自主性を尊重されて伸び伸びとプレーしてきた若手に、指揮官の言葉は効いた。今季最多14安打で2桁10点で大勝。走塁も、守備に就く際も、全力疾走を徹底した。7号ソロを含む3安打の22歳の山口は「優しい喝でした。野球は心、メンタルが一番大事。自分に言い聞かせた。監督を怒らせないように頑張る」と凡退後も守備位置にダッシュした。

 連敗を3で止めた指揮官は「みんな張り切ってやってくれた」と称えた。現役時代のように「緩急」を駆使したタクトで、18年ぶりのリーグ優勝を目指す。(神田 佑)

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