“たっちゃん”はソフトバンクにもいる!攻守で成長の柳町に注目

[ 2023年5月10日 08:00 ]

4月30日の日本ハム戦の5回、適時打を放つ代打の柳町(撮影・高橋 茂夫)
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 まだ、愛称のTシャツはない。認知度もこれからだ。ただ、福岡在住の「たっちゃん」も攻守でいい味を出している。ソフトバンクの大卒4年目、柳町達(たつる)外野手(26)のことだ。侍ジャパンで全7試合に出場しWBCで世界一に貢献したラーズ・ヌートバーのミドルネームが「タツジ」。愛称が「たっちゃん」だった。柳町も同じ右投げ左打ちの外野手で、ともに1997年生まれ。茨城県出身で慶応高、慶応大卒の柳町に、過去に「たっちゃん」と呼ばれたことがあるのか、聞いてみた。

 「ありますねー。小学校低学年のときくらいでしたね。でも“たっちゃん”は井出さんもいますよ」。さわやかスマイルで答えた。

 2軍の井出竜也(たつや)外野守備走塁コーチ(52)が鷹の初代「たっちゃん」と主張する。ならば柳町は、2代目か。ただ柳町は4月1日に2軍に降格後、井出コーチとの“たっちゃんタッグ”で守備と走塁を鍛えられた。同コーチは4月19日生まれで、柳町は翌20日生まれ。何か“たっちゃん”同士は、つながっているのか。

 その柳町たっちゃん。4月19日、25歳最後の実戦かつ、井出たっちゃんのバースデーとなったウエスタン・リーグのオリックス戦で4打数4安打1打点。タマスタ筑後で“たっちゃん劇場”を演じると情報は1軍の口ヒゲ監督に届いた。23日に1軍再昇格し同日ロッテ戦で今季初安打となる中二塁打をマーク。さらに今季序盤の課題だった“代打不足案件”も解消し藤本監督を、ひと安心させている。

 4月30日、日本ハム戦。0―2の5回1死満塁で代打出場し、宮内の直球を右前適時打。自身初打点とチームの“代打初適時打”が、たっちゃん発のバットだった。以降は主にヌートバーと同じ定位置、中堅起用が多い。好守の披露時はヌートバーのように舌は出さないが、堅守も魅力だ。

 柳町たっちゃんの甘いマスクは、世界が誇るアクションスターのブルース・リー似でもある。慶大のコーチからそっくり認定の指摘を受けた。ただ、ソフトバンク入団時から「鷹のブルース・リー」「ドントシンク、フィール(考えるな、感じろ)打法」などで報じてきたのだが、いまいち浸透しなかった。

 最後に「たっちゃんは、どうなんですか?」と、聞いてみた。やんわりと「やめておいてください(笑い)」と言っていたが、またもや超絶さわやか笑顔。なんか嫌ではなさそうだ。(記者コラム・井上満夫)

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