ロッテ・池田ライト レフトへプロ1号 初1番起用に初の猛打賞で応えた!

[ 2023年5月10日 05:30 ]

パ・リーグ   ロッテ6-2西武 ( 2023年5月9日    ベルーナD )

<西・ロ>7回、ソロ本塁打を放つ池田(撮影・白鳥 佳樹)
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 打球は名前と逆方向へ飛んでいった。全力疾走のロッテ・池田は、左翼席へ入ったことを確認すると、喜びをかみしめながらダイヤモンドを一周した。

 「率直にうれしいです。打った瞬間は三塁打かと、入ると思わなくて。入ってくれてうれしい」。名前は「来翔(らいと)」で右打ちだが、打ったのはレフト。でも、本塁打ならどこへ入ってもいい。プロ2年目、通算13試合、31打席目での記念すべき初アーチだ。

 この夜の池田はプロ1号だけではない。“初物づくし”の大活躍だった。プロ初の1番に起用され、プロ初の猛打賞に、プロ初のヒーローインタビューまで受けた。吉井監督は1番起用を「調子がいいし、積極的にいく打撃をする」と説明。初回、今井の初球を左中間二塁打、3回も左翼線二塁打し、ともに3番・中村奨の適時打で生還するなど、前回4月13日の対戦で零封された今井攻略の突破口を切り開いた。そして3―1の7回。高めのスライダーを左翼席まで運んだ。

 首脳陣、同僚からは「ライト」と呼ばれる球団初のマリーンズJr出身の23歳。報徳学園、日大、NTT関東、NTT東日本で活躍した父・真樹さんのポジションが「ライト」で、都市対抗野球で「ライト」へ本塁打を放ったことも名前の由来だ。名前と逆のレフトへの1号。「次はライトに…ライトは難しいんで。どこでもいいス、入れば」と言い、ホームランボールは「親に渡します」と笑った。

 名前には「未来へ羽ばたいてほしい」という意味も込められている。チームは連敗を止めて貯金3。新斬り込み隊長・池田が未来へ飛翔を始めた。(秋村 誠人)

 ◇池田 来翔(いけだ・らいと)1999年(平11)12月11日生まれ、千葉県出身の23歳。習志野では3年夏に千葉大会の決勝で敗れ、甲子園出場なし。国士舘大では1年春から東都2部リーグ戦に出場。2年春から4番に座り、通算82試合で打率.289、3本塁打、32打点。大学の卒業論文は「バッティングにおける未来像」。21年ドラフト2位でロッテに入団。1年目の昨季は4月3日の西武戦でプロ初安打をマーク。1メートル80、95キロ。右投げ右打ち。

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