巨人・菅野 MLB挑戦の“弟子”藤浪にエール「くすぶっている選手の星に」 昨年1月「呉越同舟トレ」

[ 2023年1月19日 05:20 ]

宮古島で自主トレを行う巨人菅野(球団提供)
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 かつて自身も移籍を目指した夢の舞台。沖縄・宮古島での自主トレを公開した巨人・菅野はアスレチックスに移籍した藤浪について「夢がある。彼の活躍が、日本でくすぶっている選手の励みになる。大活躍してそういう人の星になってほしい」とエールを送った。

 昨年1月、近年、制球難に苦しんでいた阪神の藤浪がライバル球団の垣根を越えて志願の弟子入り。異例の「呉越同舟トレ」で親交を深めた。藤浪は昨季も16試合で3勝5敗もメジャー挑戦を決断。自身も20年オフに藤浪と同じポスティングシステムでメジャー移籍を模索するも交渉が不調に終わって残留を選択した経緯があり「ここ数年くすぶっていた思いをぶつけてほしい」と活躍に期待した。

 両者が参加した17年の前回WBCでは準決勝・米国戦で菅野は6回1失点と好投。チームは敗れたが「もっともっと上を目指そうと思うきっかけになった」と飛躍につなげた。同年は自己最多の17勝、防御率1・59で2冠を獲得し、自身初の沢村賞にも輝いただけにWBC出場が内定している後輩の戸郷や岡本和に「代表の役割を全うするのが第一だけど、その先に長いペナントレースが待っていることを忘れてほしくない」と金言を授けた。

 自身の自主トレも「高い水準でできている」と順調そのもので「自分自身もファンの皆さんも納得できるような結果をお見せできる自信がある」と言葉に力を込める。ともにチームが優勝を逃した21年は6勝で昨季も10勝。菅野が本来の輝きを取り戻し、チームを3年ぶりの頂点に導く。(花里 雄太)

 ▽昨年1月の菅野&藤浪の合同自主トレ 沖縄・宮古島、伊良部島で年明けから16日までの約2週間、合同自主トレ。菅野は制球難を克服するために志願の初参加となった藤浪に軸足の使い方などを指南したほか、得意球のワンシームも伝授。「1日に何度も質問してくれる」と藤浪の熱意を受け「同じ野球人として互いに高めていければ」とライバルチーム同士の垣根を越えて先生役を務めた。

 ≪弟子の堀田&山崎伊も飛躍を≫菅野に弟子入りしている若手右腕コンビが、今季の飛躍を誓った。4年目の堀田は菅野の助言もあって、これまでの2段モーションをやめるなどフォーム修正に着手しており「勢いをうまく使って投げるという感じ。160キロを目指したい」と手応えも上々。3年目の山崎伊は「一回も離脱せずに、1年間ローテーションで回ることが目標」と力を込めた。

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