ソフトバンク・藤本監督「しょうがない。崖っ縁や」 9回1点差まで食い下がったけど… 第3戦千賀に託す

[ 2022年10月14日 05:00 ]

パCSファイナルステージ第2戦   ソフトバンク3ー4オリックス ( 2022年10月13日    京セラD )

<オ・ソ>9回2死一、二塁、デスパイネが三振に倒れ試合終了となる(撮影・奥 調)
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 崖っ縁だ。クライマックスシリーズ(CS)のファイナルステージ(6試合制)第2戦が13日にあり、パ・リーグはソフトバンクがペナント覇者のオリックスに連敗した。3回に柳田悠岐外野手(34)が適時打を放ち、9回も周東佑京内野手(26)の適時打で1点差まで食い下がったが1歩及ばなかった。オリックスのアドバンテージ1勝を含めて0勝3敗となり、千賀滉大投手(29)が先発する14日の第3戦で引き分け以下なら敗退が決まる。

 シーソーゲームを落とした。食らい付いたがあと1点足りず粘り負けた。藤本監督は「なかなかしんどいゲームだった。向こうのリリーフが一枚上だったいうこと。もう、しょうがない。崖っ縁や。1敗も、でけへんわけだから」。試合後、すぐに土俵際に立たされたことを悟った。

 1―1の3回1死一塁で柳田が連夜の相手投手陣の内角攻めを攻略した。先発宮城の内角高め直球をかぶせてファイナルS初安打となる右翼線二塁打。一塁走者・周東が快足を飛ばし勝ち越した。「とにかく周東が速かった。そこに尽きる。周東ありがとう」。4回まで互角。5回、両軍の長距離砲の打席で明暗が分かれた。

 2―2の2死二塁。柳田は宮城の外角低め変化球に空振り三振。その裏の1死二塁でオリックスの杉本は大関から2ラン。2点ビハインドの展開からは攻撃が空転し続けた。

 6回に2番手・宇田川から無死一、二塁とするも牧原大が左飛。1死から中村晃、グラシアルと連続の代打攻勢は左飛、空振り三振で実らず。8回2死一、二塁でも再び中村晃がワゲスパックに空振り三振。9回1死では阿部から代打川瀬が二塁打。2死三塁となり周東が中前適時打で1点差に迫ったが同一、二塁でデスパイネが空振り三振で試合終了。「見せ場はあったんだけど」と指揮感は小声で悔やむしかなかった。

 初戦は零敗。相手エース山本に8回を零封された。打線に火を付けるため、手は打った。この日の試合前まで宮城に6打数4安打(打率・667)2本塁打2打点と好相性のリチャードを緊急招集でスタメン起用も、2三振に終わった。同じく好相性だった今宮を5番起用も宮城に2三振。14日の第3戦で引き分け以下なら、今季の全日程が終了する。

 レギュラーシーズンは優勝マジック1にしながら頂点をオリックスに奪われた。ポストシーズン、まずは1勝からだ。これでアドバンテージを含め0勝3敗。このまま終わるか。エース千賀のもと、ソフトバンクに土俵際での底力が試される。 (井上 満夫)

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2022年10月14日のニュース