【さらば、阪神・矢野監督語録(1)】野村克也さん命日に「野村さんも人を遺すと言われた」

[ 2022年10月14日 22:24 ]

セCSファイナルステージ第3戦   阪神3-6ヤクルト ( 2022年10月14日    神宮 )

<ヤ・神>7回、2ランを放ち矢野監督(右)からメダルを掛けられる小幡(撮影・久冨木 修)       
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 阪神が14日、CSファイナルステージ(S)第3戦でヤクルトに敗れ、敗退が決まった。レギュラーシーズンは68勝71敗4分けの勝率・489でリーグ3位。過去、勝率5割未満で日本一に輝いたチームはなく、「史上最大の下克上」へ挑戦していたが、夢はついえた。また、就任4年目の今季限りでの退任を発表していた矢野燿大監督(53)は、これがラストゲームとなった。

 以下は今季、これまでの矢野監督の語録を抜粋したものを再度、紹介する。

(1月31日 キャンプイン前日に今季限りでの退任を表明)
 ▼全体ミーティングで 今シーズンをもって、監督を退任しようと思っているというのを、選手に伝えた。これを伝えたからって、選手にどうしてほしいというわけではないけど。選手、後悔のない野球人生を歩んでもらいたいとか、昨日の自分を超える日々を過ごしてほしいとか、そういうことを伝えてきた中で、オレ自身が退路を決めることで、監督としての(キャンプ前の)あいさつが、“今日が最後だな”という気持ちを込めてあいさつをさせてもらった。あすの2月1日という1日も帰ってこない1日なので、“来年は監督という立場でここに来ないんだな”という気持ちを持って、自分も挑戦していきたい。それがチームのためにも、選手のためにも、申し訳ないけど自分のためになるのかな、という決断で決めたことだったので、選手にはそういう風に伝えさせてもらった。

(2月11日 野村克也さん命日)
 ▼20年2月11日に亡くなった野村克也さんの命日 野村さんも人を遺(のこ)すと言われたようにヤクルトの高津(監督)だったり、オレだったり、日本ハム・新庄監督だったり、それぞれが野村さんから教えていただいたことを選手に伝えていると思うから。そこにオレらのプラスアルファを伝えることが、野村さんへの恩返しになる。

(2月23日 キャンプ中に“予祝”で胴上げされ)
 ▼宙に舞っている時は何を思っていた? 短い間やからな。いやでも、ファームの優勝した時と、日本一になった時に“こんなんやったな”と思いながら。(胴上げ後に糸井の肩をたたき)“ありがとうな”って言って。“気持ちよかったわ”と。

(3月15日のオープン戦・ソフトバンク戦に前川を起用)
 ▼前川は雰囲気を味わった 雰囲気というか、まだまだそんな経験がね、経験を積ませることが大事で。経験を積ませたいようなポテンシャルというか能力を持ってるので。対戦するピッチャーも初めてのなかでファーストスイングから振っていけるというのもたいしたものやし、ピッチャーもだんだん仕上がってきてレベルの高いピッチャーも来る中でそんなに簡単には打たしてもらえないと思うけど、まあでも魅力はあるよね。

(3月25日 開幕を控えて)
 ▼チームの強みは 現状はどうしても投手が引っ張っていくチームになるのかなと思っているけど。あまりそれを強みと思って、戦っていくことはない。それこそ、挑戦とかじゃないの。次の塁を狙っていくとか。今までもセオリーを破ってきたし。挑戦していくのが俺らの強み。

(4月9日の広島戦で、守備のミスが目立った佐藤輝に)
 ▼悪かったところ (右翼守備での目測誤りは風が強かったが)そんなん言い出したら、言い訳にしかならないでしょ。9回の三塁からの一塁送球もしっかり投げないと(記録は失策)。打つことだけじゃないんでね、野球は。

(4月23日 球団史上最速となる25試合目での20敗到達)
 ▼重圧も 重圧というのは別にないと思うんだけどね。まあ、1点差を勝っていかないとダメなチームなのでね、うちは。そんなにガンガン点を取ってというチームじゃないから。だからこそ、こういう試合を勝って、いい流れ、いいムードを作りながら、その中でバッター陣の状態が上がってくる(ようにしないと)。

(4月24日)
 ▼虎メダルを監督がかけていた まさか3回もできると思ってなかったけど。竜平(小幡)の初めてのホームランで、そういうことできたというのも俺の中でも記憶に残っていくと思うので。ナンボでもやります。

(4月26日 高橋の手術発表)
 ▼高橋が手術で今季絶望 もちろん痛い。去年の時点では、5月くらいに、もしかしたら帰ってこられるんじゃないかというのはあったんだけど。(今季は)全然、間に合うわけない。それはもちろん承知しているし、それよりも遥人の野球人生がある。

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