広島の“盟友コンビ”秋山&菊池涼で全5打点 4連敗も佐々岡監督「諦めない姿勢を見せてくれた」

[ 2022年8月1日 04:45 ]

セ・リーグ   広島5―6中日 ( 2022年7月31日    マツダ )

<広・中>初回、秋山が先制犠飛を放つ(撮影・奥 調)
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 広島は31日の中日戦(マツダ)に5―6で競り負け、痛すぎる同一カード3連敗を喫した。秋山翔吾外野手(34)が3打点、菊池涼介内野手(32)が2打点を挙げ、2度の劣勢から一度は逆転に成功したものの、終盤8回にセットアッパーの森浦が再逆転を許した。連敗は4に伸びて借金3。4位・DeNAとはゲーム差がなくなった。 

 諦めない姿勢は最後まで見せた。2点を追う9回1死一、二塁で菊池涼はボテボテの三ゴロで一塁へヘッドスライディング。広島側のリクエストはアウト判定のまま実らなかったものの、ナインが執念で築いた好機に3番・秋山は燃えた。

 「結果的に負けているので。センターに抜けていれば大きな一打かもしれない。あそこまでしか運べなかったというのはある」

 R・マルティネスが1ボールから投じた外角高めスプリットを振り抜くと、打球は二塁寄りに守る遊撃手・土田の右を鋭く襲った。1点差に迫る適時内野安打を奪い取った全力疾走。敵の守護神を追い詰めても、敗戦には悔しさがにじむ。

 1点を追う7回の逆転劇も“盟友コンビ”が躍動した。1死満塁で、菊池涼が3番手・清水の低め直球を技で同点の右犠飛。「何とかつなげた」と汗を拭うと、続く秋山も高めのスプリットを捉えて、勝ち越しの二塁内野安打とした。

 2人で全5打点を挙げた。秋山は、野間―菊池涼がヒットエンドランを成功させた初回無死一、三塁で、連続無得点を21イニングで止める先制の左犠飛。菊池涼は1点劣勢の6回に4号同点弾を左中間席へ運び「いい風が吹いてくれた」と“らしい”言い回しで喜んだ。

 後半開幕カードで最下位・中日相手に本拠地で今季7度目の同一カード3連敗。借金が3に膨らむ痛恨すぎる現実にも、佐々岡監督は「マルティネス相手に打線は最後まで諦めない姿勢、粘りを見せてくれたと思う」と必死に前を向く。

 侍ジャパンで一緒に戦って以来、気脈を通ずる秋山と菊池涼。7月17日の巨人戦で秋山は、4点優勢の9回無死一塁で菊池涼の走者を進める二ゴロが敵失を誘ったシーンに触れ「あれがチームリーダー。若手は認識するべき」と語っている。

 「簡単にポンポンポンというイニングがまだ多い。(攻撃で)3人が4人、4人が5人というのがもっと出てきたら、自分たちのリズムで試合が展開できるんじゃないですか」

 チームを引っ張る百戦錬磨の34歳と32歳。秋山は逆襲へのポイントに言及し、勝利への貢献を改めて誓った。(江尾 卓也)

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