広島・遠藤 逆転開幕ローテに名乗り!先発テストで3回無失点「結果を出して無失点で帰ってやろうと」

[ 2022年3月6日 05:30 ]

オープン戦   広島1-2西武 ( 2022年3月5日    マツダ )

<広・西>6回から登板した遠藤は3イニングを無失点に抑える(撮影・奥 調)
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 広島・遠藤淳志投手(22)が5日の西武戦で3回無失点に抑え、逆転での開幕ローテーション入りに名乗りを上げた。2月下旬から救援に回っていたものの、他の先発候補の不振で巡ってきた先発テストだった。昨季からの変わり身を示して、佐々岡真司監督(54)からは残り2枠の先発争いに加わることを認められた。

 運命を分ける3イニングだった。「チャンスが来た。結果を出して無失点で帰ってやろうと」。一度は先発候補から外れた身。失敗すれば次回はない勝負の先発テストだった。最速141キロでも、遠藤はとにかく丁寧に攻めた。

 1イニング目の6回、1死三塁で迎えた中軸との対戦。森は全球低めに集めてカウント2―1から内角直球で左飛、山川には2球で追い込んでから勝負を焦らず、カウント2―2から6球目スライダーで中飛に抑えた。8回は1死無走者から2者連続で四球を与えた直後に柘植をスライダーで三ゴロ併殺。突如制球を乱す悪癖を見せなかったのも成長だった。

 「2回以降は落ち着いて投げられて良かった。四球を出しても落ち着いていこうと思っていたので、タイミングを変えたりして投げることができた。そこは成長だと思う」

 春季キャンプでは先発候補に名前が挙がっていたものの、アピール機会は限りなく少なかった。2月中の対外試合で複数回を投げたのは1度のみ。首脳陣から内容を評価されながら、不在だったロングリリーフ要員として救援に回ることになった。

 3月に入って2、3日のDeNA戦では先発候補の森、玉村、小林がそろって乱調。再び方針が変わり、急きょ課された先発テストで結果を残した。佐々岡監督は「制球なり課題はあるけど、結果が出た。今日の投球だと競争の中に入っていける」と遠藤を先発争いに加えた。

 高卒3年目の20年に19試合に先発しながら、昨季は登板2試合に終わった。再起を図った日南キャンプ中に会沢から「クイックの時の方が体を縦に使えている」と助言を受け、ワインドアップでも左肩の開きを抑えられるように工夫。正しく球に力を伝えられるようになったことで本来の姿に近づいてきた。

 「課題を次の練習でどうするかも監督は見ていると思う。気負いすぎず、でも自分の中でテンションを上げながら堂々と投げたい」。仲間の不振を好機として、目の色が変わってきた。(河合 洋介)

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