岸川勝也氏　ソフトB・柳田の先制アーチ　自打球の痛みで生まれた丁寧な打撃のおかげ

パ・リーグ   ソフトバンク3ー0日本ハム （ 2021年8月13日    ペイペイD ）

＜ソ・日15＞初回、自打球を右足に当て痛がる柳田（撮影・中村　達也）
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　【岸川勝也　視点】「けがの功名」とも言えるだろうか。柳田の初回の先制2ランは直前に右膝に自打球を当てたことがプラスに働いた一発だった。痛みがある分、投手に対する入り方が丁寧になり、外角の直球をしっかりとコンタクトできた。

　東京五輪では自分のタイミングで捉えた打席が少なく、状態は決して良くなかった。ただ、得たものは大きかったようだ。準々決勝の米国戦で1点を追う9回1死一、三塁で二ゴロを放ち、日本は同点に追い付いた。状況に応じたチーム打撃。初回の2ランも同じように丁寧な打撃の意識が功を奏した。

　石川の投球も見事だった。投げ方がスムーズになり、早めに追い込むことでリズムが生まれ、本来の投球ができていた。独特のパワーカーブも前半戦のように抜けることが少なく効果的で復調が見えた。