狭山ケ丘→亜大・正高奏太内野手 最後まで諦めなければ自分を変えられる

[ 2021年8月14日 05:30 ]

2020年の独自大会で県頂点に立った狭山ケ丘・正高
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 【栄冠は2年分輝く 昨夏独自大会Vの主将からのエール(4)】最後まで諦めずにやれば、自分を変えられる――。昨年、埼玉の独自大会決勝が行われたメットライフドームでそう感じました。元々、そこまで打てる選手ではなかった自分が、全試合の8試合連続ヒット。独自大会でしたが、狭山ケ丘は初めて埼玉の頂点に立つことができました。

 例年の夏は大宮公園球場で決勝をやります。昨年は特別にメットライフドームで準決勝と決勝ができました。所沢出身の自分にとって、小学生の時に1度だけプレーした特別な場所。甲子園大会がなくても、最後にプレーする機会が与えられたこと、メットライフドームに立てたことは感謝しかありません。

 5月20日、甲子園大会の中止が決まった時は練習自粛中で、仲間も近くにいませんでした。「信じられない」という気持ちでしたが、仲間に電話をかけ「諦めずにやれることをやろう」と言いました。すぐに話したからこそ、自分たちは気持ちの切り替えがうまくいった。強豪校がたくさんいる埼玉で優勝できた一つの要因だと思っています。練習自粛中も、自分は素振りとティー打撃で最後の夏をイメージ。大会の中で調子も上がり、悔いのない結果を残すことができました。

 人生の中で一回きりの仲間との夏。甲子園大会がないことは、これから先、ほとんどないと思います。逆に自分たちがその代になったのは運命。思い出深い夏になりました。

 高校球児をいろいろな所で応援している人がいる。制限はあるけれど、選手たちには全力プレーを忘れずに頑張ってほしいです。(構成・柳内 遼平)

 ◇正高 奏太(まさたか・そうた)2002年(平14)11月26日生まれ、埼玉県所沢市出身の18歳。小1で野球を始め、所沢中では東村山パワーズに所属。狭山ケ丘では3年時に主将を務め、3年夏は「3番・遊撃手」で出場。高校通算1本塁打。卒業後は亜大に進学。1メートル66、72キロ。右投げ右打ち。

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2021年8月14日のニュース