全セ・原監督「あそこが勝利の分岐になった」 9回、両軍唯一の送りバント決めた中村絶賛

[ 2021年7月16日 21:25 ]

マイナビオールスターゲーム2021   全セ5―4全パ ( 2021年7月16日    メットライフD )

<全パ・全セ(1)> 9回無死一、二塁、中村悠は犠打を決める(撮影・平嶋 理子)
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 スーパースター勢ぞろいの祭典「マイナビオールスターゲーム2021」は16日、メットライフドームで第1戦が行われ、全セが5―4で全パを下して先勝した。

 全セは4―4で迎えた9回、直前の8回から守備に入っていたウィーラー(巨人)が最初の打席で左前打を放って出塁。菊池涼(広島)が前打席の逆転2ランに続いて4打数4安打となる右前打を放って続くと、中村(ヤクルト)が絶妙な送りバントを決めて1死二、三塁とチャンスを広げた。近本(阪神)が申告敬遠されて満塁となり、佐野(DeNA)が空振り三振で2死に。ここで打席に入った中野(阪神)が益田(ロッテ)から押し出し四球を選んでこれが決勝点となった。

 勝利監督インタビューに臨んだ全セの原辰徳監督(62=巨人)は「本当に2年ぶりということなんですけども。非常に懐かしく感じてですね、新鮮な形で。選手、我々も含めてですね、一人ひとりがこのオールスターの舞台というものを楽しむことができたと思います。ひとえにファンの皆様のおかげだというふうに思っております」と晴れやかな表情。9回には中村がこの試合初打席で両軍唯一の送りバントを決め、決勝点に結び付いたが「選手にはね、大いに個性を出して、思い切った戦いをしてくれ、と。しかし根底にあるのは、忘れてはいけないことは勝利を目的とする、ということだけ伝えて。それが、中村くんがああいう形でね、犠牲心を持ちながら送りバントをした、と。あそこが勝利の分岐になったのかなというふうに思いますね」と中村を“陰のMVP”と認めた。

 「いろいろ厳しい世の中ではありますけれども、やっぱり野球界というのはですね、ファンあってのプロ野球である、と。その期待に応えるべく、我々もコロナとも闘い、そして前に進んでいくということを強くまた思いました」とコロナ禍で2年ぶり開催となった球宴に思いをはせた原監督。「ファンの皆様、本当にありがとうございます!」とメッセージを送ると、スタンドから大きな拍手が降り注いでいた。

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2021年7月16日のニュース