日本ハム・万波　レーザービーム＆二塁打で勝利に貢献「とにかく楽しかった」

フレッシュオールスター2021   イースタン選抜3―1ウエスタン選抜 （ 2021年7月15日    松山 ）

＜全ウ・全イ＞9回、万波は二塁打を放つ（撮影・坂田　高浩）
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　フレッシュオールスターは15日、愛媛県松山市の坊っちゃんスタジアムで行われ、全イースタンが3―1で全ウエスタンを下した。日本ハムの万波中正外野手（21）は守備では持ち前の強肩を生かしたレーザービームを披露。打撃でも9回に火の出るような左翼線二塁打を放ち、攻守で全イの勝利に貢献した。

　2年ぶりのフレッシュ球宴。MVP獲得を宣言して臨んだ雨の松山で、万波が光り輝いた。賞の獲得はならなかったが、豪快なスイングと強肩という持ち味を存分に出し、ファンを魅了した。

　「思ったよりも楽しめて、いいプレーもあったので、とにかく楽しかったの一言に尽きる。野球っていいなと思った。やっぱりいいプレーをして、拍手を頂けるのは選手冥利（みょうり）に尽きるなと思います」

　最初の見せ場は、2―0の8回1死一塁だった。中日・土田の右前打へ猛チャージすると、三塁を狙ったオリックス・宜保を刺した。ノーバウンドのストライク送球に思わずガッツポーズ。「何か1個は見せ場をつくりたいと思っていたので、ああいうプレーができてよかった」。全イの監督を務めた楽天・三木2軍監督を「レーザービームは素晴らしい。見ていて感動しました」とうならせた。

　9回の打席では横浜高の1学年後輩の阪神・及川と対決。144キロ直球を引っ張り込んで左翼線への二塁打とした。「真っすぐで勝負してくれて、僕が打たせてもらった感じですけど、気持ちいい勝負でした」。三進後にヤクルト・元山の二塁内野安打で生還し、全イ3点目を演出した。

　初回の初打席から観衆をどよめかせていた。阪神・西純との対戦で豪快な空振り三振。ヘルメットを飛ばすほどの豪快なスイングだった。7回は中日・近藤（札幌学院大出）から頭部死球を受けて周囲をひやっとさせたが、一塁へ元気良く走って拍手を送られた。

　14日は1軍の帯広でのオリックス戦にフル出場。試合後に東京へ移動し、当日に松山入りする強行軍だったが、約1360キロの長距離移動の疲れを感じさせないハツラツとしたプレーだった。後半戦は最下位に低迷するチームの起爆剤として期待が大きい。「楽しんで常に前向きにやっていたら、最終的にいいプレーも出た。下を向かずに前を向いてやるのが大事なんじゃないかと、ふと思いました」。野球を愛した松山出身の俳人・正岡子規のごとく、万波が野球の原点を再確認してチームに再び合流する。