楽天・炭谷 史上6人目同一シーズン“セパ”弾 楽天移籍後1号

[ 2021年7月12日 05:30 ]

パ・リーグ   楽天9-3西武 ( 2021年7月11日    楽天生命 )

<楽・西>8回1死二、三塁、3ランを放つ炭谷(撮影・白鳥 佳樹)
Photo By スポニチ

 銀仁朗と銀次。巨人から楽天に移籍した炭谷は、ある悩みを抱えている。「ロッカーで後輩が“銀さん”と言うたびに2人が振り向くんです。後輩も困ってる。募集というか、何か(いい呼び名が)あれば…」。5試合目で飛び出した移籍後初アーチ。「楽天の銀仁朗」をアピールするには十分すぎる一発だった。

 「感触はばっちりだった。最高の結果。フライが上がった瞬間に“よっしゃ!”と思った」。3点リードの8回1死二、三塁。西武・佐々木の初球、140キロの直球を振り抜いた。今季2発目。左中間への移籍1号3ラン。1発目は巨人在籍中の6月3日で、同じく古巣の西武戦だった。シーズン両リーグ本塁打はプロ野球史上6人目の快挙だった。

 「まだ合流して1週間もたっていない。僕も探り探りやっているけど、野手に若い選手が多くて凄く雰囲気がいい」。巨人では今季、先発マスクが18試合のみ。出場機会を求めて、新しい環境で勝負したい強い思いから実現したトレードだった。豊富な経験に裏付けられた揺るぎない存在感は、楽天でも重宝されている。石井監督は「(リードなど)根拠が分かる捕手。しぐさやそぶり…。太田もいい参考にしてほしい」と高く評価し、正捕手候補・太田の指南役に指名している。

 新天地で初めてのお立ち台。炭谷は「銀次がいるので“銀ちゃん”とは呼びづらいと思いますが…」とファンの笑いを誘った。チームは前半戦の貯金ターンを決め、首位・オリックスと2ゲーム差の2位に浮上。チームの進撃に欠かせない存在になりつつある。(鈴木 勝巳)

 ≪日本人初セ→パ≫トレードで加入した炭谷(楽)が移籍後初本塁打。今季、巨人でも1本塁打しており、同一シーズン両リーグ本塁打は今季の加藤(ロ→中)に続き史上6人目となった。日本人では4人目だが、セからパに移籍し記録したのは炭谷が初めてだ。なお、同一シーズン2球団本塁打は52年に深見安博もマーク。西鉄で2本塁打、東急で23本塁打しパ・リーグの本塁打王を獲得している。

続きを表示

この記事のフォト

2021年7月12日のニュース