巨人・高橋優貴、セ単独トップ9勝!阪神・西勇と“ユウキ対決” シビれる投手戦7回1安打0封

[ 2021年7月12日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人1ー0阪神 ( 2021年7月11日    甲子園 )

<神・巨>7回無失点でリーグ単独トップとなる今季9勝目を挙げた高橋(撮影・大森 寛明)
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 前半戦首位ターンへ、望みをつないだ。巨人・高橋優貴投手(24)が11日、阪神戦で7回1安打無失点の好投でリーグ単独トップの9勝目を挙げた。前半戦最終対決だった首位阪神を、セのリーグ戦では今季最短の2時間19分で撃破。対戦成績8勝7敗と一歩先行し、再び1・5ゲーム差に迫った。

 少年時代に大の虎党だった高橋。巨人のユニホームを着て、憧れの地・甲子園で快投を演じた。

 「相手より先に点を与えない、粘り強く投げることを初回から意識した。凄くいい雰囲気で東京に帰れる」

 カード3戦3勝同士だった西勇との無敗対決。7回をわずか1安打で無失点に封じ、4戦全勝、甲子園では3戦全勝と首位チームの前に立ちふさがった。

 3月14日のオープン戦で一発を浴びた佐藤輝も封じた。2回は3球全て内角に集め、141キロ直球で遊飛。5回も6球中4球を内角に投じて遊飛に仕留め「甘くならずに投げ切れた」と振り返った。オープン戦では内角を攻めきれず、真ん中に入った直球で右越えアーチを被弾し直後に2軍落ち。映像を見返して「それじゃいけないと思った」と開幕を迎え、強気の投球を心掛けて、9勝目までたどり着いた。

 8歳だった05年6月の阪神―日本ハム戦。茨城県出身の高橋は、一度だけ甲子園で阪神戦を観戦した。好きだったのは「ちょうど全盛期でやられていた」という金本知憲と、勝利の方程式「JFK」の一角・藤川球児。一塁側スタンドで、躍動する選手に目を奪われた。幼い心に残ったのは7回に飛ばしたジェット風船。「いつも7回まではマウンドには立ちたいと思って」。コロナ下で今は見ることができないが、ビジターの投手だけがマウンドから見ることができる光景を思い浮かべ、7回を投げきった。

 チームは今季阪神戦8勝7敗。初めて白星が先行し、再び1・5ゲーム差に迫った。原監督も「今の位置にいるのは、優貴の先発投手としての貢献が高い」と称賛する働き。この勝利で、前半戦首位ターンの可能性も残った。憧れの地での好投。「小学生の頃には考えもつかないことだった。小さい子たちに夢を与えられる野球選手になりたい」。高橋はそう目を輝かせた。(田中 健人)

 ≪大江→ビエイラ 球団16年ぶり1-0の1安打継投≫巨人は高橋―大江―ビエイラのリレーで1安打完封勝ち。巨人の継投による1安打完封は昨年11月10日阪神戦(○4―0)で5人のリレーでマークして以来11度目。スコア1―0では05年8月9日横浜戦(高橋尚―林)に次いで16年ぶり2度目になる。

 また、阪神戦で被安打1以下の1―0完封は36年9月25日沢村栄治(ノーヒットノーラン)、67年5月15日菅原勝矢(被安打1)、81年4月11日定岡正二(被安打1)と過去3度あって全て完投。継投で記録したのは初めてだ。

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