東京五輪で雪辱期す「今回こそ役割を全うしたい。金メダルは目標」 オリ・吉田正尚単独インタビュー

[ 2021年7月6日 05:30 ]

東京五輪へ意気込みを語った吉田正
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 東京五輪で金メダル獲得を目指す侍ジャパンの代表内定選手であるオリックス・吉田正尚外野手(27)がスポニチ本紙の個別インタビューに応じた。日本代表の初戦は7月28日のドミニカ共和国戦(福島)。現在の心境を余すところなく語った。(取材・構成 湯澤涼)

 ――開幕から好調持続している。
 「いつもの春先よりは良かったのかなって思っています」

 ――調子を落としても、すぐに修正する。
 「自己分析能力が大切になると思っていますね。経験から埋められるのか。いろんなことを分析し、チャレンジする勇気も必要」

 ――人前では鏡の前でスイング確認をしないが。
 「見えないところで、やっているかもしれませんよ、フフフ。自分なりに把握することが大事になるので」

 ――チームも好調だ。
 「首位争いができている中でね、みんなが諦めずに戦っているからだと思います」

 ――悲願だった侍ジャパンに内定した。
 「一つの目標でもあったので、選んでいただけてうれしいです。コロナもあって何があるか分からない中で、死球とか予期しないケガとか、そういう故障がなくシーズンを戦えていることが一番ですかね」

 ――昨季は首位打者で今季も打率はリーグトップ(・341)。
 「自分はベストを尽くすだけです。満足することはないですし、たぶん、まだまだ足りないって思うことの方が多いんですよね」

 ――まだ足りない?
 「まだまだミスショットも多い。野球は失敗のスポーツですけどね。現実的に言ったら10割は無理ですけど。3割30本は常に打てるようにしたいし、打点も一番を争うようにしたいです」

 ――優勝した19年秋の「プレミア12」では一つの壁を経験した。
 「あの大会で、まだまだレベルが低いと痛感しました。チームの世界一が一番ですが、僕は決勝の舞台に立てていない。あの悔しさは忘れることはない。あの悔しさを忘れないことが、成長する上で大切。プレーヤーとして、そういうものがないとダメだと思う。今回こそ役割を全うしたいと思っています」

 ――親交が深いスポーツ庁の室伏広治長官にいい報告ができた。
 「内定の連絡を受けてから、ご連絡しました。“よかったね”と言っていただいた」

 ――悪性リンパ腫と闘いながら、東京五輪の成功を目指して奮闘している。
 「あれだけの病気と闘いながら、何とか東京五輪を、と頑張っていらっしゃって。僕が腰痛で悩んでいる時から、ずっとお世話になった方。室伏さんの指導のおかげで故障なく戦えていると思う。結果で応えたいです」

 ――世界的にコロナ禍が続く中での開催で、複雑な思いもある。
 「コロナで、いろいろな考えがあって、いろいろ思う人もいると思いますが、野球が少しでも勇気を届けるというか、そういうことで貢献できたらと思うんです。金メダルは目標。そこに向けて、日の丸を背負って、ベストを尽くしたい」

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