阪神・佐藤輝のどん引き弾は141メートル!! 4・9ハマスタ場外弾 母校・近大理工学部准教授が算出 

[ 2021年5月8日 05:30 ]

4月9日の佐藤輝の場外弾のデータ
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 阪神・佐藤輝の母校・近大の理工学部情報学科・波部斉(はべ・ひとし)准教授(46)が本紙の依頼を受け、4月9日のDeNA戦(横浜)の6回に同選手が国吉から放った3号場外弾の飛距離をYouTube映像などから計算。「どん引き弾」を141メートルと推定した。

 同准教授は画像・映像に写っているモノ・コトをコンピュータで理解する技術の研究を行う。横浜スタジアムには甲子園と同じく、本塁打の打球速度、角度、飛距離を瞬時に計算する弾道測定器トラックマンが導入されているが、表示はホームチームの選手限定だった。今回は本紙の「映像から推定飛距離を計算してもらいたい」との依頼を快諾した。

 飛距離の計算には米イリノイ大のアラン・M・ネイサン名誉教授が公開している「バットで打ったボールの軌跡を計算するエクセルスプレッドシート」を利用。計算に必要な情報(※注1)の内、角度と初速度は独自に求めた。角度は三塁側からの映像を元に求め、初速度は角度と映像によるおおよその通過地点(※注2)の座標を使い、それに当てはまる初速度を計算した。

 その結果、角度は28.7度、打球速度は181キロとなり、前記のシートによってはじき出された飛距離は141メートルとなった。

 これまで佐藤輝のトラックマンでの最高値は4月25日DeNA戦(甲子園)で阪口から放った6号の175キロ、23度、139メートル。今回は風などの要素を加味しない参考記録だが、伝説の幕開けにふさわしい最高の一発であることが分かった。(取材・構成 中澤 智晴)

 ※注1 初速度、打球角度(垂直・水平)、右打ちか左打ちか(スピンを考慮)、ボールの大きさ・重さ。

 ※注2 本塁と二塁を結ぶ線から右翼よりに約17.1度ずれた鳩サブレー看板の上、本塁から約130メートル、地上約12.5メートルの地点。

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