奈良大付 新チーム初公式戦で17点圧勝、本間主将慢心なし「細かいミス多い」

[ 2020年9月5日 21:24 ]

令和2年度秋季近畿地区高等学校野球大会奈良県予選2回戦   奈良大付17―0帝塚山(5回コールド) ( 2020年9月5日    佐藤薬品スタジアム )

秋季大会初戦をコールド発進の奈良大付ナイン
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 今夏の独自代替大会で準優勝した奈良大付が、新チーム初の公式戦で、11安打17得点の快勝発進を決めた。初回、相手の守備の乱れを逃さず、打者15人攻撃で11得点。投げては先発・東大地(2年)と渡辺哲平(2年)が合わせて被安打3の完封リレーで、相手打線にスキを与えなかった。

 好発進にも、本間賢人主将(2年)は複雑な表情だった。

 「細かいミスが多かった。ポテンヒットではなく、ライナー性の強い当たりが欲しい」

 理想が高いのは、目指す頂が高いから。ともに、今夏の「2020年甲子園高校野球交流試合」に出場した天理と智弁学園。今夏大会では智弁学園に勝って決勝進出を決めたが、奈良の名門2校を倒して甲子園大会に出場することがチームの長年の課題だ。

 「そこ(2校)ばかり意識してます。智弁なら西村(王雅)くん、天理なら達(孝太)くん。そういう2年生からメインで出ている子を打たないと勝てない」。西村の他にも1年時から4番を担う智弁学園・前川右京(2年)など同級生を意識する。

 田中一訓監督も「その2校は王者。ついて行っているだけでは、いつまでも勝てないので、追い越すというつもりで。頭と身体を使って戦っていきたい」と口元を引き締めた。

 奈良県高野連の方針により、今大会は新型コロナウイルス感染予防のため、控え選手や保護者数名を除き、原則無観客で行われる。プロアマ問わずスカウトも入場できない異例の大会だが、選手たちがやるべきことは変わらない。大勝にも油断はない。奈良大付が、高い頂への第一歩を力強く踏み出した。

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2020年9月5日のニュース