倉敷工の“ぽっちゃり左腕”福島 初戦で幕、岡山学芸館への雪辱ならず 最速146キロにスカウト注目

[ 2020年7月24日 19:51 ]

岡山県大会2回戦   倉敷工1―4岡山学芸館 ( 2020年7月24日    倉敷マスカット )

<倉敷工・岡山学芸館>プロ10球団のスカウト陣の前で最速146キロの速球をマークした倉敷工のエース左腕・福島章太
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 時折、小雨が降る中のマウンド。最速147キロを誇る倉敷工の“ぽっちゃり左腕”福島の高校最後の夏は初戦で幕を閉じた。

 「この一年、やり返すつもりでやってきたんですけど」

 昨夏の準々決勝で逆転負けした岡山学芸館が相手。昨年10月に受けた左肘の手術を乗り越え、序盤から最速146キロを記録した快速球を武器に力勝負を挑んだが、1―1の同点で迎えた6回、疲れが見え始めたところで2安打を浴び、味方の野選も絡んで3失点。失意の中でマウンドを降りた。

 雪辱の夏はあっけなく終わったが、バックネット裏にはプロ10球団のスカウトが傘の花を咲かせ、西武、日本ハムは球団首脳陣が現地入りしてする熱の入れようだった。球速は手術前よりもアップ。各球団が故障の影響はないことを確認するには十分な投球だった。

 「球に力があるし、テークバックが小さいから球の出どころが見えづらい。左の高校生では中四国ではNo・1ちゃうかな。横幅がある割には動きもいいしね」とは阪神・山本宣史スカウト。初戦敗退にも評価が下がることはない。4回には1メートル76、86キロとちょっと太めの体形ながら素早くマウンドを駆け下りてバントを処理し、相手走者を二塁で刺す、俊敏さも見せた。

 「上の世界でこれからも野球を続けていくことには変わりはないので。上の世界というのはプロです」

 いったん、気持ちを整理してプロ志望届を出す予定。剛球左腕に涙はなかった。 

 ◆福島 章太(ふくしま・しょうた)2002年(平14)10月24日生まれ。岡山県備前市出身の17歳。6歳から軟式野球を始める。備前中時代は硬式の瀬戸内ボーイズでプレー。倉敷工高では1年秋に背番号1でベンチ入り。その後、故障もあり、昨夏は背番号13だった。最速147キロ。変化球はカーブ、スライダーなど4種。50メートル走6秒3。1メートル76、86キロ。左投げ左打ち。好きな球団はなし。目標は横浜の左腕・今永昇太。 

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2020年7月24日のニュース