今秋ドラフト候補 米子東・岡本 初戦で豪快3ラン、大型遊撃手がパワー全開

[ 2020年7月12日 19:12 ]

2020年夏季鳥取県高校野球大会1回戦   米子東9―0米子高専 ( 2020年7月12日 )

<米子東・米子高専>4回1死一、三塁、左越えに3ランを放つ米子東・岡本大翔
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 山陰の大型遊撃手が、初戦からパワーを見せつけた。今秋ドラフト候補の米子東・岡本大翔内野手(3年)が「3番遊撃」でフル出場。3―0の4回1死一、三塁から左中間へ高校通算26号となる3ランを放ち、県大会制覇へ弾みをつけた。

 「思ったよりボールがこなくて前で泳がされた感じになりましたが、それでもホームランにできたのは良かったです」

 1、2打席目で相手先発のカーブにタイミングを外され凡打に倒れていたが、きっちり修正した。フルカウントから狙い澄ましたカーブを振り抜き、滞空時間の長い打球は大きく弧を描いて柵越え。ロッテなどプロ3球団のスカウトも視察する前での一発に「打った瞬間に入ったと思いました」と顔をほころばせ、ソフトバンクの山崎賢一スカウトも「相手投手に合わせてうまく対応していると思う」と評価した。

 1メートル90、92キロの立派な体格ながら、素早い身のこなしで遊撃をこなす。背の順ではかつて一番後ろ以外にはなったことがなく、スパイクも31センチと靴も規格外だ。ネット通販で探しても見つからず、米子市内のスポーツ用品店で取り寄せてもらったという。ただ、最近になってようやくなくなったという成長痛とは小学校からの付き合い。「膝やかかとはずっと痛かった」とビッグサイズならではの苦労もあるようだ。

 屈指の進学校に所属しながら、強くプロを志望。「(米子)東高に来たなら進学の方がいいのか迷った時期もありましたが、監督や親に相談したら『自分がやりたいようにやったらいい』と言われ、決めました」と笑う。目標の選手は「逆方向に強い打球が打てて、いつも笑顔でチームの雰囲気を明るくされている」と、球界を代表する遊撃手の坂本勇人(巨人)を挙げた。

 昨夏甲子園の智弁和歌山との1回戦で東妻純平(現DeNA)の遊ゴロを処理した際に左肩を脱臼し、手術に踏み切ったのが昨年のドラフト当日だった。今年のドラフトの日は苦い記憶を人生最高の一日にするつもりだ。

 ◆岡本 大翔(おかもと・ひろと)2002年(平14)9月12日生まれ、鳥取県西伯郡伯耆町出身の17歳。八郷小1年時に「八郷少年野球クラブ」で軟式野球を始め、岸本中では米子ボーイズに所属。米子東では1年春から一塁手でレギュラーとして出場し、同年秋から遊撃手で背番号「6」。1メートル90、92キロ。右投げ右打ち。

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