ソフトバンク・二保 今季初勝利!12年目で初の開幕ローテ入り 粘って自己最長7回4失点

[ 2020年7月12日 05:30 ]

パ・リーグ   ソフトバンク8―4楽天 ( 2020年7月11日    ほっと神戸 )

<ソ・楽>嘉弥真からウイニングボールをもらう二保(左)(撮影・中村 達也)
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 ソフトバンクが楽天に8―4で逆転勝ちした。先発の二保旭投手(30)が自身プロ最長の7回を投げて今季初勝利。2回までに4失点したが、そこから耐えて失点を防いだ。今季初めて開幕先発ローテーションを獲得し、4戦目での白星。打線も松田宣浩内野手(37)の2戦連発や、明石健志内野手(34)が決勝打で援護した。チームは有観客試合で2連勝を飾った。

 先頭打者を、抑えなきゃ――。

 二保の意識は、イニングの先頭打者に集中していた。試合直前に一塁ベンチ前でキャッチボールをしてから、小走りでマウンドへ。右手には練習球を持ったまま。捕手の甲斐から試合球を渡されるまで気がつかないほど、集中していた。

 1番・茂木を2球で追い込みながら、3球目を右中間三塁打。内野ゴロの間に1点を失った。2回は先頭の島内に四球を与え、内田に3ランを食らった。

 先頭打者を、抑えなきゃ――。

 開幕から3試合に先発し、回の先頭打者の出塁を許したのは13回中、9度。その内、7度で失点していた。今季4度目のマウンドに向け「先頭を大事にしたい」と宣言した。

 3回から別人になった。3、4、5回は3者凡退。6回2死から死球を出したが無失点。7回は先頭のロメロに安打を許したが、代走・小郷をけん制球で刺し、ピンチの芽を摘んだ。自己最長の7回を投げ4安打4失点。打線が逆転し、今季初勝利をつかんだ。

 「(3回は)あそこから立ち直れたのが一番。(けん制球は)自分にとって大きかった。迷惑をかけてきたので、僕が投げた試合でチームが初めて勝てたのが良かった」

 12年目で初の開幕ローテーション入り。工藤監督と森山投手コーチが「(4、5月の)自主練習中も先発で一番球数を投げていた」と口をそろえるほど、ブルペンでの投げ込み量は落とさなかった。この日は女房役の甲斐と話し合い、1巡目は直球主体、2巡目からツーシームを使う策も吉と出た。

 昨年7月5日のオリックス戦以来の白星は、ペイペイドームでの先発初勝利にもなった。二保は「中5日でしたけど、疲れは感じていなかった」と胸を張った。

 ▼ソフトバンク・工藤監督 (二保は)立ち上がりの不安定さはあるものの、波の乗ればああいう投球ができるのを見せてくれた。できる限り引っ張ろうと思っていた。ナイスピッチングだった。

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