ソフトバンク甲斐野 右肘じん帯損傷で開幕絶望 故障者続出投手陣7人目

[ 2020年2月16日 05:30 ]

<ソフトバンク>右肘痛を工藤監督に報告する甲斐野(左)(撮影・中村達也)
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 ソフトバンク宮崎キャンプ第4クール初日の15日、甲斐野央投手(23)が右肘内側側副じん帯一部損傷のため、離脱した。当面はノースローでの調整を余儀なくされ、開幕には間に合わない可能性が高まった。左太腿裏を痛め別メニュー調整中の高橋礼投手(24)に続き、ルーキーイヤーの昨季、チームトップの65試合に登板した右腕。勝利の方程式を支えてきただけに、離脱は痛い。

 アーリーワークで若手の打撃練習を見守っていた工藤監督に、甲斐野が歩み寄った。立ち話で数分間、右肘の状態を報告した。ウオーミングアップ後に別メニューとなった右腕は、厳しい表情で口を開いた。

 「先輩たちと比べて筋力、柔軟性が足りていないのに、同じようにやろうとしてしまった。肘(の故障)は初めてだったので分からなかった。僕の管理不足です」

 昨年は新人ながら一度も離脱することなく、チーム最多の65試合に登板。CS、日本シリーズに続き、11月にはプレミア12で侍ジャパンの世界一にも貢献した。甲斐野は「去年もシーズン中に張りが出ることはあったが、トレーナーさんにケアしてもらって投げられる状態だった。今回はそれが強いのでやめておこうとなった」と説明した。

 森に同行した1月のグアム自主トレでは、ブルペン投球を重ねるなど順調に調整を進めてきた。しかし、キャンプ第3クールに張りを訴え、休日だった14日に佐賀市内の病院で検査を受け「右肘内側側幅じん帯一部損傷」と診断された。当面はノースロー調整となるだけに、工藤監督は「(開幕は)ちょっと難しいかなと思う」と話した。
 3年ぶりのリーグ優勝、4年連続の日本一を狙うチームが、今キャンプでは投手陣に故障者が続出する事態に陥っている。先発の柱として期待がかかる高橋礼は左太腿を痛めリハビリ組に合流。エース・千賀も右ふくらはぎの違和感で、初日から別メニューとなるなど出遅れている。

 指揮官は「キャンプで厳しい練習に耐えられるだけの体力、筋力をつくってこないと。考える時間はあるので治すのと同時に、二度とケガはしないという思いでやってくれたら」と早期復帰を願った。

 ▼ソフトバンク・森ヘッドコーチ (甲斐野について)起こったことはしようがない。本人が一番ショックを受けていると思う。(開幕は)ちょっとしんどい。まずはしっかり治すこと。 

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