中日投手陣 ロッテ・朗希にくぎ付け!ブルペン投球に10人以上が「見学会」

[ 2020年2月16日 05:30 ]

ブルペンで投球練習するロッテ・佐々木朗を見る中日・吉見(撮影・島崎忠彦)
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 163キロ右腕見たさに、中日投手陣が大集合!ロッテのドラフト1位・佐々木朗希投手(18=大船渡)が15日、中1日でプロ入り2度目のブルペン投球を行った。中日のキャンプ地、沖縄・北谷で行われた練習試合に同行し、敵地のブルペンを独り占め。中日の主力投手10人以上が異例の見学に来る中で、捕手を立たせて24球を投げた。そのボールの勢いに、中日の投手は驚きと称賛の嵐だった。

 「すげえ…」「はやっ!」「えぐいな」。令和の怪物が1球投じるたびに、ブルペンの片隅から驚きの声が漏れた。佐々木朗の2度目の投球練習。捕手を立たせて5分間、24球を投げたのは2日前とほぼ同じだったが、違ったのは敵地のブルペンで、中日の主力投手10人以上が「見学会」を行っていたことだ。

 「(見られているのは)気付きました。投げている時は視界に入らなかったので、(意識したりするのは)大丈夫だったかなと思います」。石垣島キャンプを打ち上げたチームは沖縄本島では拠点がなく、試合をしながら敵地を転戦している。この日は北谷。佐々木朗は計8レーンあるブルペンを「独り占め」して1人、投球練習を開始した。と同時に、中日の投手陣がゾロゾロと防護ネットの後ろへ。ランチタイムを利用して噂の18歳の投球を見ようとやってきたが、誰もが驚き、ポカンと口を開けていた。

 「腕を振る時の“ブワー”って音が聞こえた。空気を切り裂いていた」。興奮気味に話したのは山井だ。プロ19年目のベテランをもってしても、音速の腕の振りは異次元。同じ速球派の鈴木博は「投げ方がかっこいい。腕を振る“ブーン”って音が凄かった」。ブワー&ブーン。この擬音こそが、佐々木朗の凄みを表現していた。

 2日前の初ブルペンは「全体的に駄目。納得できる球がなかった」と厳しい自己評価だったが、この日は「良くなっている。しっかり自分の納得がいくボールがあったし、全体的にまとまっていたと思う」。抜ける球や引っ掛ける球も少なく、球速は前回同様155キロ前後という証言が相次いだ。見守った井口監督も「しっかりいいボールが来ていた。投げるたびに良くなっているし、また次が楽しみ」とうなずいた。

 見学したのは中日投手陣だけではない。テレビの取材で訪れた、お笑い芸人の「ザキヤマ」こと山崎弘也もブルペンで熱視線。佐々木朗と握手すると「見てましたーっ!」と大感激だ。令和の怪物行くところ、周囲はヒートアップ。そんな中でも佐々木朗は「徐々に強度を上げて、全体的に前よりもいい状態に持っていきたい」とどこまでも冷静だった。 (鈴木 勝巳)

 ▼ロッテ・吉井投手コーチ 良かったと思う。「いいボールと悪いボールが自分で分かるようになった」と言っていた。

 ▼ロッテ・小池ブルペン捕手 凄かった。躍動感で、さらにフォームが大きく見えた。(球速は)150~155キロぐらい。

 ▼中日・小笠原 ずっとフォームを見ていて球は見ていなかったんですが、動きが柔らかい。剛と柔なら柔。

 ▼中日・阿知羅 いいとか、凄いとかじゃない。強烈。(投げ始めた)3球目からもうスピードが違う。

 ▼中日・福 僕らと比べたり、一緒にしちゃいけない投手。

 ▼中日・木下雄 下半身の使い方がうまい。まねできない。

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