【沖縄】沖縄尚学が5年ぶり8度目V 殊勲の水谷主将「オレ、持ってるな」

[ 2019年7月22日 05:30 ]

第101回全国高校野球選手権 沖縄大会決勝   沖縄尚学8―7興南 ( 2019年7月21日    沖縄セルラー )

興南に延長で競り勝って5年ぶり8度目の出場を決め、喜ぶ沖縄尚学ナイン
Photo By 共同

 第101回全国高校野球選手権(8月6日から16日間、甲子園)は21日、37大会182試合が行われた。沖縄大会では、沖縄尚学が延長13回にプロ注目の左腕・宮城大弥投手(3年)から決勝押し出し四球を選び、興南に劇的勝利。5年ぶり8度目の夏の甲子園出場を決めた。また、南北海道、秋田、長野の決勝も全て延長戦決着となった。22日は30大会で計120試合が行われる。

 粘りに粘った。3時間49分。壮絶な死闘を制した。延長13回、2死から連打と四球で満塁。主将の水谷は2ストライクと追い込まれてから、宮城大の直球を見切り、押し出し四球を選んだ。
 「(ネクストサークルから)回ってこいと思っていた。粘り強くいこうと思った。(四球を選べて)オレ、持ってるなと思った」

 快音を響かすことはできなかったが、最速149キロ左腕の宮城大をねちっこく攻め、粘り勝ち。ノーシードから5年ぶりの夏切符をつかんだ。

 昨秋の県大会で沖縄水産にノーヒットノーランを食らってチームは変わった。「はい上がらないといけないと思った」と水谷は振り返る。99年春のセンバツ優勝投手の比嘉公也監督が打撃投手を買って出るなど、冬場から徹底して振り込んだ。そして屈辱を喫した沖縄水産を3回戦で4―1で破り勢いづいた。

 宮城大に対し、浮いた球を叩く作戦で、初回4連打などで4点を先制。5―5で延長に突入し、12回に吉里の2点打で勝ち越したが、その裏に追いつかれた。ベンチに戻った水谷は「チャンスが来る。点を取ろう!」とナインを鼓舞した。

 1年の夏から甲子園で活躍する宮城大に、水谷は「負けたくない」と思い続けてきた。そんな反骨心があったからこそ、押し出し四球をもぎとれた。指揮官も「宮城君から8点を取って逆転したことは自信にしたい」と息をついた。打撃だけでなく、今大会の失策はわずか2という堅守も大きな武器。5年ぶりの聖地でナインは思う存分、暴れまくる。 (杉浦 友樹)

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2019年7月22日のニュース