西武・山川 王以来52年ぶり快挙!2年連続両リーグ最速30号&10号、20号も最速到達

[ 2019年7月22日 05:30 ]

パ・リーグ   西武10-3オリックス ( 2019年7月21日    メットライフD )

6回無死一、三塁 3ランを放ちハイタッチをかわす山川(撮影・白鳥 佳樹) 
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 西武の山川穂高内野手(27)が21日、オリックス戦の6回に左中間へ逆転3ランを放った。6試合、25打席ぶりの一発で、2年連続となる両リーグ最速の30号に到達。さらに2年連続で10、20、30号いずれも両リーグ最速となり、1966、67年の王貞治(巨人)以来52年ぶりの快挙となった。「世界の王」に肩を並べた不動の4番が勝利に導き、3位に浮上した。

 約1カ月半ぶりに「どすこい!」の大合唱が響き渡る。ついに、やっと、ようやく――。山川のバットが号砲を打ち上げた。1点を追う6回無死一、三塁。30号逆転3ランは、本拠地では6月6日以来の一発だ。三塁ベンチに戻ると、主砲は左翼スタンドに向かって大きく両手を掲げた。

 「久しぶりに自分の形で打てた。今の状態ではホームラン狙いは厳しい。来た球を打った感じ」。2年連続で両リーグ30号一番乗り。日本人選手では97~98年の松井秀喜(巨人)以来となり「凄く光栄です」と喜んだ。88試合目での到達は47本で初の本塁打王に輝いた昨季より10試合早いが、前日まで7月の成績は51打数6安打の打率・118。復調のヒントはメジャー最多762本塁打のバリー・ボンズ(元ジャイアンツ)の打法にあった。

 4回に投手・荒西のグラブをはじく内野安打。一度はアウト判定も、リプレー検証でセーフとなった。4試合、18打席ぶりの安打に「あの一本が大きかった。気持ち的に楽になった」。実は打席では重心を右足に残し、ギリギリまでボールを引きつけるボンズ流のフォームを模索しており、ナインからも「バリー・ボンズやな!」と言われた。この安打で感覚をつかみ「来たっス!(次の打席で)どすこい、いきますわ」とベンチで自ら予告。試合後、本人は「(フォームは)まだ内緒です」と笑ったが、自身の言葉通りに豪快な一発を叩き込んだ。

 この日は同僚の熊代に薦められて「いい歌だと知っていた」と、同じ沖縄出身の歌手BEGINの「誓い」を1、3打席目の登場曲に使用した。目標の50本塁打へ。「ちょっと微妙だけど…。これがきっかけになりそう。なってほしいと自分に言い聞かせたい。優勝争いのためにも、今日のような打席を増やしたい」。チームは1日で3位に再浮上。山川は、自身とファンとの「誓い」も現実にする。(鈴木 勝巳)

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2019年7月22日のニュース