ソフトB・上林、球団初逆転ランニング決勝弾!全力疾走で首位快走 40勝一番乗り

[ 2019年6月30日 05:30 ]

セ・リーグ   ソフトバンク5ー4日本ハム ( 2019年6月29日    札幌D )

9回2死一塁、2点本塁打を放った二塁を回る上林は左翼の方を見る
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 ソフトバンクの上林はスピードを緩めなかった。3―4の9回2死一塁。1ストライクからの2球目を振り切った打球は左翼フェンス上部に当たり、左中間へ大きく跳ねる。三塁塁審の両手を横に広げるセーフ判定を見た三塁コーチャーの村松外野守備走塁コーチは右腕を回し、上林は全速力で本塁を駆けた。

 「レフトの動きを見て入ったかなと思ったけど、村松さんが回していたので。最高の結果になり、久しぶりに勝利に貢献できて良かった良かった」

 前日は甲斐が右越えソロ。審判団によるリプレー検証の末、判定は覆らなかったが「昨日のようにリプレー検証もよぎった」と上林。速度を緩め、三塁止まりなら、リクエストを要求しても、三塁打判定のままの可能性があった。2死無走者、1ボール2ストライクから内川が右前打した執念に応えた一打は、2リーグ制以降、球団初の逆転ランニング決勝弾となった。2月の春季キャンプで走塁への意識改革を選手に訴えてきた指揮官は「しっかり走ってくれた」と称えた。

 上林は4月17日ロッテ戦の死球で右手薬指を剥離骨折。今月14日に復帰したが「今は右手の握る感覚も違うし、左手の方が強い感覚がある」と違和感は拭えない。それでも交流戦後にウエスタン・リーグの中日戦に出場、バットを構える位置を低くし今季3度目の猛打賞につなげた。

 「(バットを)出しやすいし、連動してくる。(復調の)きっかけにしたい」と上林。チームは3連勝で両リーグ40勝一番乗り。2位・楽天との差を1・5ゲームに広げ、首位を快走する。

 ≪小久保以来20年ぶり≫上林(ソ)が9回逆転のランニング2ラン本塁打。ランニング本塁打は昨年9月27日DeNA戦で大山(神)がマークして以来。チームではダイエー時代の99年8月20日の日本ハム戦で小久保が放って以来、20年ぶり。また、2リーグ制後、チームでランニング本塁打がV弾となったのは南海時代の52年8月31日東急戦で木塚(12回勝ち越し2ラン)、55年8月21日トンボ戦で堀井(3回先制3ラン)が記録して以来、64年ぶり3人目。逆転は上林が初めてだ。

 ≪2年ぶり40勝一番乗り≫ソフトバンクが両リーグで40勝一番乗り。ソフトバンクの40勝一番乗りは広島と同時達成した17年以来2年ぶり。最近10年で5度目で、過去4度のうち優勝3度、2位1度とCS進出率は100%となっている。

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2019年6月30日のニュース