阪神9安打もわずか1点 近本が“急落”…6月の打率・176

[ 2019年6月30日 05:45 ]

セ・リーグ   阪神1―6中日 ( 2019年6月29日    ナゴヤD )

7回2死一塁、右飛に倒れて頭を抱える近本(撮影・北條 貴史)
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 決定打を欠いた攻撃も阪神の敗因だった。5点劣勢の9回は3者連続三振で終了。あっけない幕切れに逆転を信じた虎党も意気消沈だ。中日と同じ9安打でわずか1得点。再発進を期した矢野監督も得点力不足を悔やんだ。

 「最後の還すというところができてない。相手も絶対に打たさないというところで、こっちの技術も気持ちも含めて、そこで上回っていかないとなかなか点は取れない」

 大野雄に手も足も出なかったわけではない。4回まで毎回安打。陽川と木浪の連打が2度あるなど塁上はにぎわせた。最大の好機は7回だ。木浪の右前適時打で1点を返し、なお1死一、二塁から代打の原口が空振り三振に倒れ、近本が初球のスライダーをはじき返した一打は右飛正面を突いた。

 心配なのが近本だ。矢野監督が「近本が(塁に)出ることが理想」と期待し、リーグ戦再開後も1番を任されて4打席凡退に終わった。初回は2球で追い込まれて3球目に三ゴロ、5回は3球三振など内容も振るわない。

 「球数を投げさせることができなかった。構えてしまった。もう少し自分から打ちにいく意識を持たないといけないです」

 6月は91打数16安打で打率・176。5日時点の打率・321が1カ月足らずで・264まで落ちた。5日間の仕切り直しを挟んでも、下降線が止まらない。

 交流戦で好調だった糸井は4試合連続でマルチ安打。福留に代わって5番を担うマルテにも2安打が出た。打線を活性化させ、つながりを生む鍵は、やはり1番・近本と1安打に終わった4番・大山か。「うちのやることというのは粘ったり、つないだりというところだと思う」。矢野監督が思い描く猛虎の野球には2人の奮起が欠かせない。(山本 浩之)

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2019年6月30日のニュース