ロッテ 中村奨、西武・秋山手本に「25センチ改革」ミートポイント拡大

[ 2019年2月9日 06:16 ]

ロッテ・春季キャンプ ( 2019年2月8日 )

室内で打撃練習するロッテ・中村奨(撮影・白鳥 佳樹)
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 【キャンプ追球 ここにFOCUS】ロッテ・中村奨がヒットできるミートポイントの目安は「へその前」までだった。それ以上、近ければ球の力に押され、前には飛びにくい。だが、今季、その壁を破る「25センチの改革」に挑戦中だ。

 「打てるポイントが広い方が対応ができる。これまではへその前まででしたけど、右足の前まで広げるイメージで打っています」

 ヒットにできる限界を「へそ前」から後ろ足の「右足の前」まで約25センチ広げた。理想は西武・秋山。「秋山さんは体の近くで打っても、押し込んでヒットにする」。2年連続リーグ最多安打を放った安打製造機の打撃を念頭に置き、左足前方約25センチから「へそ前」までの約50センチだったミートポイントを一気に1・5倍にする感覚で練習に取り組んでいる。

 理想を現実にするためには押し返すパワーが必要だ。昨季終了時点では体重82キロだったが、オフの期間は「空腹の時間をなくした」と1日4食にし、現在は88キロと6キロ増に成功。体重が増えれば昨季39盗塁を記録したストロングポイントに影響が出る可能性もあるが「元々、足は速くないですし、馬力で走るタイプなので筋肉量があれば大丈夫だと思う」と自信を持つ。

 143試合にフルイニング出場し、打率・284、8本塁打、57打点だった昨季は7月23日まで打率3割を維持していた。今季は初の打率3割への期待がかかるが「簡単なことではないです」と中村奨。困難な挑戦であることを理解しているからこそ、自らを向上させる努力を続ける。(福浦 健太郎)

 《昨年は左方向60本、右方向34本》中村奨(ロ)は昨季リーグ6位、チームでは最多の157安打をマークした。方向別の安打数は左翼、左中間合計が60本だったが、右翼、右中間は34本にとどまった。一方、リーグ最多の195安打を放った秋山(西)は左翼、左中間が63本で右翼、右中間は72本。流した安打は引っ張った安打とわずか9本差だった。中村奨が秋山並みに広角に打ち分ければ、昨季以上の安打数も十分期待できそうだ。

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2019年2月9日のニュース