阪神新助っ人マルテ 亀山氏に明かした“80%ルーティン”試合ではもちろん100%

[ 2019年2月9日 11:00 ]

亀山氏(左)と対談し、ポーズをとる阪神・マルテ(撮影・坂田 高浩)
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 阪神の新助っ人ジェフリー・マルテ内野手(27=前エンゼルス)がスポニチ本紙評論家・亀山つとむ氏と対談し、打撃練習ではバットの出し方を最優先し、80%の力でしか打たない「独自ルーティン」があることを明かした。「もちろん試合では100%」とニヤリ。また守備位置については一、三塁を守ると前置きしつつ「三塁が自分のポジション」と本音もチラリ。慎重さと謙虚さを持ち合わせる話しぶりが、クレバーぶりを物語った。(取材・構成 惟任 貴信)

 亀山氏 初めまして。さて、まずは今まで日本という国に来たことや、日本という国について、どういう風に感じていたかな?

 マルテ 日本のことは、だいぶ前から話をうかがっていました。私の国でも韓国だったり、日本については、話を聞く機会があるので。ただ、その中で食べ物だけは知ることができない部分で、それに適応できるのかな…という不安もありました。でも今は、すべておいしく食べられています。ドミニカで“絶対に変わったものがあるし、きっと食べられない”と言われていたものも、実際に来てみたら、そんなこともなくて、おいしくいただいています。人もすごく良いと聞いていて、今は本当に、その通りだと思っています。

 亀山氏 それは何よりだね。さて野球の話に移るけど、今回は今までの米国キャンプと違って日本のキャンプ。今年の沖縄は例年に比べて特に暖かいけど、それでも向こうとは、気候がかなり違うと思う。戸惑いはない?

 マルテ 気候に関しては、特に意識はしていません。自分が成長していくために、どの場所でも、どういう形でも対応していくのが大事と思っています。それ(環境の変化)は野球をしていたら当たり前のことだと思うので、その中で自分ができる対応の仕方を考えて、やっていこうと、常に考えています。

 亀山氏 われわれの時代に来る外国人選手というのは、キャンプから張り切ってポンポンとスタンドに放り込むなど派手なパフォーマンスをする選手が多かったイメージがある。でもマルテ選手は初日を見させてもらった時に違うなと思った。あの日は(打つのが)新球で、右打者で、風が本塁から左翼、中堅方向に強く吹いていた。引っ張れば簡単にスタンドに入る状況だったのに、マルテ選手は置きティーをした後、しっかりと中堅から右方向に、感覚を感じるようにバッティングをスタートした。その姿がすごく印象的だった。

 マルテ BP(打撃練習)ではあまり本塁打を意識したことがないですね。自分の中ではルーティンが一番、大事だと思っているので。バットをボールの内側に出していくという作業が大事だと思っているので、そこを意識してやっています。BPで本塁打を狙ったこともないし、狙うつもりもありません。大体、80%くらいの力でやっています。もちろん試合では100%のスイングを心がけていますが、BPでは、それくらいの方がいいのかなと思っています。

 亀山氏 初日は『ラスト3本』と声が掛かったところで、ポンポンと放り込んで打撃練習を終わっていた。非常に良いパフォーマンスをしたな、と思いながら見ていたんだよ。

 マルテ その通りですね。最後の3球くらいは自分のスイングをして、どこまで飛ぶかな、しっかりスイングできているかな、という部分を試すところだと思っています。他の選手もそうだと思いますけど、試合でも基本的に、最初から本塁打を狙うということはせずに打ちに行くと思います。そういう意味でもBPの時から、そういう意識でやらないと意味がないかなと。それが(実戦で結果を出すための)答えではないかな、という思いです。

 (※続きは2月9日付紙面でお楽しみください)

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2019年2月9日のニュース