転機に?DeNA 筒香逆転満弾から2年連続3連発  昨季は勢い乗り日本S進出

[ 2018年8月18日 05:30 ]

セ・リーグ   DeNA7―5広島 ( 2018年8月17日    横浜 )

<D・広>8回無死、一岡から右越えに逆転満塁本塁打を放つ筒香(撮影・尾崎 有希)
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 DeNAの筒香嘉智外野手(26)が17日の広島戦で、3点を追う8回に右越え25号逆転満塁弾を放ち、勝利に導いた。満塁弾は自身4度目だが、逆転弾は初。さらに5番・宮崎、6番・ソトも本塁打して3者連続アーチとなった。昨年8月にも広島戦で3者連続アーチが飛び出し、日本シリーズ進出への勢いを生んだ。現在5位からの逆襲へ、今年もターニングポイントとなるかもしれない。

 真夏のヨコハマの広島戦は、想像を超えるドラマが起きる。3点を追う8回の先頭・大和から3連打で無死満塁とし、4番・筒香が打席に入った。代わったばかりの一岡の初球。真ん中低めの146キロの直球に自然と体が反応した。ライナー性の打球が、強い逆風を切り裂き、右翼席最前列に飛び込んだ。

 「ホームランが入りにくい風だったので、打った瞬間はどうかなと思ったんですけど。うれしかったですね」

 自身初となる逆転グランドスラムが「再現VTR」の号砲になった。5番・宮崎、6番・ソトもアーチで続き、球場はお祭り騒ぎ。昨年8月22日からの広島3連戦で3試合連続サヨナラ勝ちを達成したが、初戦は筒香、ロペス、宮崎の3連発による劇勝だった。「ソトが3本目を打って“1年前も3連続があったな”と思い出した」と筒香は言った。

 主砲がチームを救った。負ければ最下位に転落し、借金はラミレス監督就任後でワーストとなる12に膨れ上がる危機だった。この日は文句なしのヒーローになった筒香だが「チームが勝ててうれしい。1人では逆転弾にはならなかった」と浮かれる様子はみじんもない。

 「チームが勝つことが一番」と繰り返す主将の精神は、チーム全体にも浸透。今季は3勝止まりの今永は「筒香さんは常に“チームのために”と言っている。2軍に落ちた時、自分のことよりチームのために何ができるか、改めて考えた」と言う。

 昨年は日本シリーズまで駆け上がった。ラミレス監督は「昨年も同じような試合があった、今年も今日の試合がターニングポイントになるだろう」と言い切った。首位を独走する広島の優勝マジックを消し、2位ヤクルトまでは4・5ゲーム差しかない。主将の今季25本目の本塁打はチームに勇気を与えるものだった。 (重光 晋太郎)

 ≪逆転満弾は初めて≫DeNAは8回に筒香、宮崎、ソトが3者連続本塁打。DeNAの3者以上連続本塁打は昨年8月22日の広島戦以来2年連続11度目となった。また、筒香の満塁本塁打は16年9月23日巨人戦以来2年ぶり4本目。過去の3本はいずれも同点かリードしている場面で、逆転弾は初めてだ。

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