横浜・板川 背番号1の誇り「次のステージでも忘れない」

[ 2018年8月18日 08:44 ]

第100回全国高校野球選手権記念大会第13日3回戦   横浜4―5金足農 ( 2018年8月17日    甲子園 )

<金足農・横浜>8回、金足農・高橋に逆転3ランを浴びた横浜・板川(撮影・成瀬 徹)
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 【メモリアル メモリーズ】フルスイングされた打球が、本塁から中堅への風に乗ってバックスクリーンへ飛んでいく。8回、金足農・高橋の逆転3ランをぼうぜんと見つめた。今大会初完投も2発に沈んだ。「あれだけ飛ばされるとは…力がなかった」と横浜・板川は素直に認めた。

 1メートル73の小さなエース。名門校で1年秋から背番号1を背負い、その座を守り抜いた。昨秋は神奈川県大会で鎌倉学園にコールド負けし、センバツの道が途絶えた。その責任を感じ、行動を改めた。冬には「一番きつい時でもちゃんと投げられるように」とワインドアップにし、左かかとを上げて投げるフォームに改造。後輩の及川(およかわ)や黒須には先輩からの教えを伝え、寮からグラウンドまで一緒に散歩して寄り添った。1回戦の愛知産大三河戦では8回無失点の好投。この日は8回先頭から連打を浴びたが、平田徹監督は「エースですから」と投手交代せず、板川を信じた。しかし…。

 「1を守った強い気持ちは次のステージでも忘れないようにしたい」。板川は約2年をともにしたエースナンバーに別れを告げた。 (松井 いつき)

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2018年8月18日のニュース